love for school by miku-3
どうしよう。
あたしはとりあえず上を向いてみると。
そこにはふくれ面をしている鷹月がいた。
「…ご、ごめん」
とりあえず誤ってみた。
すると彼はチラッとこっちを見てから言った。
「…じゃあ……葵って呼んで」
「…っはぁ!?」
なんで!?
「………呼べよ」
「…あ……おい…?」
あたしは分けも解らずとりあえず呼んでみた。
「………」
は…反応がないんですけど。
あたしはそっと鷹月の顔を見上げる。
「…鷹月、かお……」
言い掛けて自分まで顔が赤くなるのを感じた。
「…もう一回呼んでよ」
「…葵」
フワッと甘い香りが落ちてきて、あたしは鷹月に抱き締められていた。
わ……ヤバイ。
心臓の音が…鷹月に聞こえちゃうょ。
「…あの…たかつ…」
言おうとすると人指し指で口を押さえられた。
「…あ、お、い、だろ?」
耳元でそう囁かれて。
もうダメ。
心臓が死にそうな程バグバク言ってるよ。
「…ハハッ、顔真っ赤。」
鷹月だってさっきは赤かったもん。
初めて見る笑顔に……胸の奥がじわっと込みあげてくる感じがした。
「…家どこ?」
あたし達は歩きながら喋った。