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未亡人下宿
【痴漢/痴女 官能小説】

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濡らした夜-1

家風呂でしか味わえない体験、清七は湯舟に首まで浸かりながらうっとりとした気分で過ごした。

 翌朝階段を降りて新聞受けのスポーツ新聞を取ると食卓のイスに腰掛けた。

「清さん、健一さんは夕べ帰らなかったねえ」
信代は朝食の準備をしながらそう言った。
「あの男、最近彼女ができたようだ、夕べは女のアパートじゃないか」
「そうなの、よかったね ああ見えても根は優しい子だと思うよ」
信代の健一の評価は以外だった。
「そうかねェ・・あの男俺にはさっぱり分からん、気分悪いときは挨拶もろくにしやがらん」
「男ってそんなもんじゃない、ところで私 午前中出かけるけど清さんはいる」
「留守番でしたらいいですよ、午後は出かけますが」
「そう、どこへ行くの」
「朝日劇場」へでも行こうかと」
「あの劇場、いやだ成人映画館でしょう」
信代は照れくさそうに言った。
「まあそんなもんです、俺みたいな男ヤモメが集まる所です」
「そういやらしい映画でしょ」
「そうだな、まあ人間様の営み拝見ですよ」
清七は笑いながら映画案内を見ていた。
(好きぼくろ・・小松みどりか・・・いいなぁ)
かって清七が若い頃見た映画である、五月みどり、小松みどりなどかってロマンポルノの最盛期を賑わした時代である。
「あんたは旦那亡くしてもう大分なるんだろ、再婚はしねえのか」
「そうね、寂しいわ 誰かいい人いる?」
「俺に聞いてもヤボってもんだ、居ないのかいそんなべっぴんさんが・・」
清七は嫉妬めいた気持ちを抑えながら言った。
四十路に入った信代は一段と大人の色気を増し初の屋に出入りする業者も時々口にした。

清七は昼頃まで一階の居間で過ごし、信代が帰ると2時ごろ自転車で出かけた。
10分ほど走ると歓楽街の一角に古びた映画館がある、朝日劇場である。
昭和30年代に建てられたが今でもそのままの状態で、まるでレトロな建物である。
入り口脇のポスターは襦袢姿の女優が色気を放っている、清七はいつものとうり切符を買うと薄暗い部屋に入った、数人の男が腰掛に足をもたげタバコを吸うものもいた。
すやけた臭いと古ぼけたイス、やがてブザーが鳴ると辺りは真っ暗となり映写が始まる。
 小松みどりは久しぶりである、十数年後の再上映である。
(いい女だな〜)
着物姿のよく似合っている、清七好みである。
内容はともかくこの女優の肌を銀幕に見る事に喜びを感じていたのである。
濡れ場のシーンは信代と重ねて観ている自身に気が付いた、そしていつになく股間が硬くなっていたのだった。
 二本目は「武蔵野心中」である、この作品も相当古く太宰治をモデルにした作品らしいが初めて清七は観た、作品の中で出て行った昔の夫を最初は拒むが夜には、雨が降りしきる屋根の下で激しく貪りあう男と女のシーンは圧巻であった、女優は誰だったか分からぬが相当豊満な白肌の女は乳房を揺らして男に跨るシーンに興奮した。
時計を見ると3時半を回っていて三本目は観ないで清七は映画館を出た。

初の屋に帰ると信代は夕食の支度にかかっていた。
「ただいま・・・」
「お帰りなさい、映画混んでた」
「そんな映画じゃありません、助平な男達数人ですよ」
「そうなの、一回私も観てみたいわエッチなの」
「おかみさん、そんないいもんじゃないですよへへへ」
「清さん、明日からひとり増えるの、昨夜電話のあった方・・・柳瀬 圭さんて言う人、一階に住んでもらうわ」
信代は保護司の男性と午前中に逢ったらしい。
一階は信代の寝室もある、そんな務所帰りの男をよく住み込ませたものだと清七は思った。

翌日その男は保護司の男と連れ立って来た。
「柳瀬です、お世話になります」
まだ丸坊主頭であるが背の高いハンサムな男であった。
風呂敷堤ひとつ手に下げていた。
「お帰りなさい、ゆっくりして下さい。私 信代と言います、下宿のおかみですよろしく」
目と目が合ったとき信代はドキッとした、まるで俳優の高倉健を思わせるような男である。
「それではよろしく」
そう言って保護司は帰って行った。
「柳瀬さん、今日だけうちの風呂使って、明日案内しますけど銭湯が近くにありますから」
「ありがとうございます」
そう言って信代の案内された部屋に入った。
「ご苦労様でした、しばらく家族だと思って気楽にして下さい」
信代は高まる鼓動を感じながら部屋を出た。
(素敵な男・・・なんだか変な気分)
その晩早めに風呂を沸かすと柳瀬に風呂場を案内した。
「私の主人が使った浴衣ですけどよかったらお使い下さい」
「はい・・いいんですか」
「ええ、かまいません・・もう主人はいませんから」
信代はそんな事まで言ってしまった。

 夕飯は少し家庭的な料理を主にできるだけ手の込んだものを出した。
(やけに今夜はおかみ張り切ってるな)清七は思った。)
柳瀬は口数少ない男である、お辞儀をすると静かに手を合わせ箸を取った。
「なにもないけど遠慮しないで食べて」
今夜は清七は阻害されているような気分であった。

柳瀬は夕食を済ますと部屋に入っていった。
その晩 信代は寝付かれなかった。
(なんだか身体が火照るわ、あの男のせいかしら)
いつの間に指が懐に忍んでいる
(まあ、こんなに硬くなっているわ)
「 ぁぁ〜  感じちゃう」
下着を付けない豊満な身体が次第に蠢き布団から覗き始めた。
「うう〜・・・」
乳房を片方の手で揉みながらもう一方の手の指は臀部を這い腿から恥部の茂みに向う
そぼ濡れる脾肉に指先があのスポットに・・・。
「ぁぁぁ・・・いい やりたいわ〜」
あの信代から思わぬ言葉が発せられた。
布団の傍のスタンドの灯りを消した、そして手が延びる小物入れから何やら取り出すのだった。


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