相性が良いのよ-2
「先生、私は、黒のパンティーです、ホラよく見て」
塔子はフレアースカートをまくり上げて頭にかぶりしっかりと黒色のパンティーを穿いた股間を涼太に見せた。揃えた足が奇麗だった。
「分かりました、脱ぎます・・・・・どうぞ見てください・・・・・」
塔子はかぶっていたスカートを降ろすと、じっと涼太のパンツを見ていた。
「赤紫のトランクス、相性がぴったり。縁があったんだ、先生と・・・・・」
抱きついてきた、パンツ姿の涼太はどうして良いのか混乱した。
「何かの雑誌を見たんですね、占いは当てにはなりませんよ」
「この雑誌よ、朝読んで、黒に履き替えて出かけたの、そして先生に出会った、あのような一寸した事故で」
「よっぽど信じているんですね、占いを。お医者さんですよ貴女は」
「分かってますが、私二十八です、男の人と交際したことが一度もありませんの、焦りますは、女は、先生は幾つ、交際の経験は?」
「塔子さんの一つ上です、二十九です」
「経験は?」
「先程塔子さんに抱きつかれたのが初めてです」
「そうですか、私も貴方が初めて。・・・・・・・乾杯しましょう」
塔子は冷蔵庫に向かった。
「ビールですか、シャンパンですか」
「ビールでよろしいです。大きな冷蔵庫ですね」
「一週間分の食料を買っていますの。それに両親が時々上京してここを拠点にして歩き回るのです」
「それで大きなマンションを」
「4LDK、広いでしょう。夜遅く帰ってくると淋しいですよ。先生は?」
「先生はよしてください、涼太と言ってください、僕は、大学入学以来ずっとワンルームマンションです、大学近くの」
「何処の大学です?」
「塔子さんと一緒のT大です。まだ学生」
「本当に?大学院?博士課程」
「化学科です」
「遅くなったら泊めて、ね、いいでしょう」
「美人が泊まると困るけれど、いいですよ、遅くなったら電話を下さい、迎えに行きます」
「有り難う涼太さん、飲んで・・・・・・・」
「メールアドレスと番号、お互い交換しましょう、携帯を出して涼太さん」
「携帯は持ってません」
「持っていないの? 今時珍しい」
「邪魔だから」
「近頃はスマートフォン、ネットが見れて便利なのに、私達は薬の内容を見ています。欠かせない物なのよ、待って」
奥に行って直ぐ出てきて塔子は、
「ハイ、コレを使って、買い換えたの番号を新しくしましたメールアドレスも。誰も掛けてはきませんよ」
「分かりましたお預かりいたします。塔子さんだけですねこの番号を知っているのは」
「そうです、涼太さんと私の秘密の連絡用」
「どうして使うの」
「そこから教えるの!・・・・・・お年寄りみたいね」
「そろそろ失礼して帰ります。ご馳走さま塔子さん」
「涼太さん、帰るの?、塔子一人を置いて」
「当たり前でしょう、女の所に泊まるなんて」
「だったら私が涼太さんの家に泊まるのは?」
「無茶言わないでよ、塔子さんが遅くなるから、危ないからでしょう」
「今日は塔子を一人にして危なくないのね」
「一人前のお医者さんでしょう、夜中でも病院へ駆けつけるのでしょう」
「だって、涼太さんと知り合ったんだもの、相性が合うんだもの、お願い泊まって」
塔子は涼太に抱きついて泣き出した。困ったお嬢さんだ、どうしよう・・・・・・、泣いている塔子を胸に抱えて涼太は考える。
「いいよ、分かった。泊まるよ」
「そう、嬉しい、安心して熟睡できる。風呂に入ろう」
「また、難しいことを、僕は男だよ」
「だから、男女が一緒に風呂に入ってはいけないの?」
「いけないことではないけれど、恋人か、夫婦か、親子か、兄妹でも男女は一緒に入らないでしょう」
「私一人っ子だから」
「そうか、我が儘娘なんだ」
「一緒に入ろうよ、脱いで」
「お湯を入れないと」
「循環式で、いつでも入れるの、脱ぐよ私、脱いで涼太さん」
「ここで」
「そう脱ぐの」