非常階段-4
そして、時間が過ぎリカにとって逃げるチャンスが来た。
「ごめん。私、門限だから帰るね。」
やっと解放される喜びに、ずっと伏せがちだった顔を上げると男達がどよめきたった。
「すげぇ可愛いじゃん!」
「もう帰っちゃうのー?」
リカは、男達の反応に「ごめんなさい」と擦り抜けて階段を下りた。
楽しいはずの寄り道が男達のせいで ぐったりと疲れてしまったが、ナンパなんて その時だけの事とリカは思っていた。
次の日、友人が明るい髪色の男と付き合い始めたと嬉々と報告して来るまでは。