夢精-1
寺の脇の小屋は物置と八百造の住む8畳ほどの粗末な部屋があった。
講徳の指示のもと、言われるままに下働きをもう30年、障害をもつこの男は幼少の頃から寺の下働きに出されていた。
講徳の悪趣味の道具にも利用されて数本のコレクションにも狩り出されていた。
「うう・・・うう、おお〜気持ちエエ・・あのオナゴが忘れられん」
クチュ クチュ
カリ高の肉棒を黙々と手でしごきながらあい子の豊満な肉体を想像して自慰に耽る八百造の姿があった。
薄暗い部屋の粗末な薄い布団に寝転び、作務衣の下をズリ下ろして下半身を露出し、天井に突き出している。
目を閉じたり、また目を見開いては亀頭から序序に流れ出した淫液を手拭で拭き取ったりしているがやがて快感がジワジワと身体に寄せてくると、手の動きを緩めては頂点に達するのを押しとどめた。
そうした行為を数回繰り返しては自分で描いた妄想にあい子を引き込むのであた。
ひとりの女がバスから降り立った、夕立の入道雲がむくむくと西の空に湧き上がり先程までじりじりと照りつけていた太陽はいつの間にか雲に隠れあたりを薄暗くしていた。
女は小走りに寺の山門を潜るのを八百造は見た。
「お寺に用ですかい」
顔を見てハッとした、あの時の女・・・
「住職さんはお留守ですか・・」
「今日はあいにく用事で出かけております、明日しか帰りませんが」
女の額は汗で光って襟足の髪も濡れてピタリと肌にへばりついていた。
「あの〜 先日の方ですね」恥ずかしそうに女は顔を赤らめた。
八百造はあい子であることに確信した。
「へへ・・ご面倒かけました」
禿げた頭を掻きながらいやらしい視線をあい子に投げた。
「御用はなんでしょうか・・」
「ええ・・いいんです、もしご迷惑でなければ夕立が去るまで休ませてもらっていいですか」
「かまいませんよ、何でしたらわしの汚い部屋ですがすぐそこにありますので」
「いいんですか」
夕立の稲妻が大杉に落ちたのか光ったと同時にカシャンと大きな音を立てた。
すると大粒の雨がポツポツと降り始めた。
「さあ、濡れますで はようきなされ」
八百造はあい子をせわしく部屋に案内した。
「すまないねェ」
案内された部屋は裸電球がひとつついているだけ、片隅にたたまれた布団と卓袱台がひとつの粗末な部屋である。
降りだした雨は杉皮の屋根を激しく叩いた。
「姐さん わしはちょくら外で体洗いますで雨宿りしててくだせい」
八百造はそう言って作務衣を脱ぐと褌ひとつで外に飛び出した。
あい子は怪訝そうに出て行った男の戸の間から覗いて見た、するとどうだろう驚くことに八百造は激しく降りしきる雨をまるで行水を浴びるように素っ裸で身体を洗っているのだ。
時折、稲妻が走りパッと辺りを明るくしている。
寺の風呂は使わせてもらえないのだろうか・・・とあい子は思った。
その時八百造は振り返った。
「まあ、凄い○○○」
天に向かって反り上がる肉棒、すでに八百造はあい子の肉体を想像して勃起させているのだ。
「あっ、こちらを見てる」
あい子は慌てて覗く戸から離れた。
(いけないモノ見てしまったわ、でも私それを期待していたのかしら)
身体が急に火照り鼓動が激しくなったのをあい子は感じ取った。
ガラガラ
戸を開けて入ってきた八百造はタオルを取ると顔と頭を拭きながら背を向けて立っていた
「もうじき夕立はあがります、もう少しお待ち下さい」
毛深い八百造の後姿はまるで獣の様であった。
「ありがとうございます、・・ところでどうされたんです?」
「わしは、時々雨を利用して身体洗うんです、気持ちええです」
「そうなの」
「姐さんもどうです、こんな日はだれも寺など来ませんし、ここは杉の木立で見えません」
八百造は笑ってそう言った。
「そうなの、でも恥ずかしいわ、あなたに見られたら」
「へへ、もうこの間十分拝ませてもらいました」
「そうね、私も雨の恵を頂こうかしら、失礼ですが着物を脱ぎますので・・」
女は絣のモンペと着物を脱ぐと襦袢姿になった。
「むこう見ててね、裸になるから」
「ヘイわかりやした」
八百造は着物を羽織ると背を向けた
スル 襦袢が落ち白い柔肌が浮かんだ、腰巻に浮かぶ巨尻を向けながらサッと獲ると降りしきる雨の中に飛び出した。
「あ〜冷たい、でも気持ちいい」
女は雨を身体いっぱいに受けながら天を仰ぐのだった。
白い柔肌から雨の滴が流れ、下腹部の黒い茂みに吸い込まれると再び太股に流れてゆく。
「イヒヒ・・・ええオナゴじゃ」
八百造は杉の木立に立つあい子を眺めながら呟いた。
いつのまにか八百造の手は勃起した肉棒に添えられていた。
「ううう・・・堪らんわい、あのケツ・・・こっちを見ろ」
女が振り向いた、長い髪が濡れて肩にかかる、豊満な乳房から雨が弾けるように飛んでいる。
クチュ クチュ 激しく握る手が動き出した
「ああ〜ええぞ・・・うう〜ん」
女は男の覗いている視線をの方を見ながら豊満な乳房を両手で受けながら揉む仕草を見せた。
「ぁぁ〜 」
色っぽい顔を歪めながら自慰を始めたように八百造には見えた。
「おお・・すげ〜ぜ姐さん」
やがて片方の手が下腹部を這いながら黒い茂みに滑り落ちた
女は身体を「く」の字に曲げたかと思うと腰を大きくくねらせた。
「ぁぁ〜・・・」
女は目を閉じ口を半開きして天を仰いでいる。
「くそ〜堪らんわい・・・」
八百造は握る手を激しくしごいた
「ううう〜・・・」
ドクドクドク ドク ドク
ハッ
八百造は目を覚ました
(夢だったのか・・・) 完