そして-4
そして、竿田の腰の振りが速くなり、万里の上げる声が大きくなって数十秒……。
竿田の動きが突然止まりました。万里の尻を鷲づかみにしたまま背を軽く反らしています。
どうしたのかな? と千亜希が思っていると、竿田の身体から力みが消え、万里の身体も力なくベッドにへたりこみました。
ペニスが抜かれると、それにかぶさっていた透明なものの先が白くなっていました。精液のようです。
『射精したんだ……。でも、万里ちゃんのアソコの中にではないから、妊娠することはないんだ……』
千亜希が保健の時間に聞いたことを思い返していると、竿田が萎れはじめたペニスからコンドームを抜き、その端っこを結びながら笑顔を向けました。
「千亜希ちゃん。見ただろう? 今のがセックスだ。……本来なら、女はもっと乱れて、のたうち回り、息も絶え絶えになるんだけど、万里ちゃんはまだ発展途上だから、こんなもんだね……」
言われた万里は、ベッドに伏しながらも、こちらに顔を向けるとニッと白い歯を見せました。そして、ピョンと起き上がると、ボックスティッシュから一、二枚抜き、アソコをふき始めました。そうしながら、
「ねえ、千亜希ぃ。……あんたもしてみる? セックス」
とんでもない言葉を従姉妹に投げかけます。千亜希は首を横にブンブン振り、壁際まで一気に後ずさりました。
そんな12歳を見て笑い声を上げる竿田と万里でしたが、千亜希の眼には、彼らの姿に「誘惑のデビル」が、だぶって見えていました……。