の-4
「もっと・・・ね。欲張りなお嬢様だな」
そう言って律動を早くした。
「あ・・・ぁ・・・・あ・・・」
手が自由にならない感覚と
意地悪な王子の言葉で
身体中がゾクゾクする。
「すみれっ」
私の名前を呼びながら、王子が私の中でイくと
同時に私も奥からの痙攣に身を任せた。
全てが終わった後、2人で息を荒くして
それでも、すぐに手のネクタイを外してくれた。
「痛く・・・なかった?」
整わない息の中で、そんな風に心配されて
王子の顔には、ほんの数分前までの雰囲気は残ってない。
「凄く、凄く気持ち良かった」
正直にそう言えば
ビックリしたように眼を丸くして
次の瞬間にキスをされた。
「俺も。俺も最高に気持ち良かった」
私が読んでいた本はもう少し過激で。
いきなりそんなことをされるのかと思っていたら
きっと、私の反応を見るために手加減したのか
ネクタイで手を拘束されただけだった。
けど。
その行為がこんなに興奮するなんて思ってもみなかったよ。
「王子ありがとう」
少し上気した顔でそう言えば
嬉しそうに笑った王子が
「俺の方こそ」
とぎゅっと抱きしめてきた。
王子とのセックス、私止められるかな。
抱きしめられながらそんなことを思った。