おそとでエッチ-8
喘いでしまいそうになる声を堪えながら唇を噛む。
押し開かれた秘唇に指が突き入れられ、ぐちょぐちょと膣の中を掻きまわしていく。
指の動きに合わせて腰が揺れる。
体が燃えるように熱い。
地面に汗が滴り落ちていく。
「うぁ……あ、入ってる……ゆ、指……」
「桃子の中、すごいね。熱くてとろとろで、指が溶かされそうだ」
「も、もう……これ以上したら、止められなくなるから……」
上半身を抱きかかえる腕に力が込められる。
普段は大人しく見えるユウの中に男の逞しさを感じた。
「ここまでして、途中で止められるわけないだろう……したい、ここで」
「嫌、って言ったら……帰るまで我慢してくれる?」
「……無理」
「わたしも」
桃子は振り返ってユウの胸にしがみつき、もつれ合うようにして土の上に倒れた。
抱き合いながらするのは、貪るように激しいキス。
洋服が汚れてしまうことも、小石が背中に当たる痛みも気にならない。
どれだけ奥まで舌を探り合っても足りない。
欲しい、まだもっと欲しい。
開いた太ももの間に、ユウが体を沈めてくる。
しっとりと濡れた媚肉の中心に、太い先端が突き立てられていく。
……きて。
はやく、ずっと奥まで。
自身の中にめり込んでくる塊が、口の中でぎこちなくさまよう舌が、愛おしくてたまらない。
奪い合うのでも、傷つけあうのでもない。
純粋にお互いを求め合うことでしか得られない快感がそこにあった。
他の相手には感じたことのない思いだった。
ユウに本気になっている自分がいる。
こんなつもりじゃなかった。
適当に遊んで、飽きたらサヨナラする。
それだけでよかったのに。
何度も何度も、そう思って心に歯止めをかけていた。
けれども体を重ね合うたびに、どんどん夢中にさせられていく。
大事だと思う。
手放したくないと思う。
「ユウ……好き……」
「あ、なんかいまの『好き』って本気っぽい……どきどきする」
「だって本気だもん……ユウが悪いんだからね……」
「僕はもうずっと前から本気なのに? 好きだよ、桃子。こんなときに言うのも変だけど、ずっとずっと一緒にいたいって思ってる」
だけど、それじゃユウが幸せになれない。
大丈夫、僕は桃子といるだけでじゅうぶん幸せだから。
恥ずかしくなるような言葉の応酬。
奈美たちは、まだキスをしているのだろうか。
もしかしたら、もう少し先まで進んだりしているかもしれない。
後で初めてのデートの感想を聞かせてもらおう。
いったいどんな顔で話してくれるのだろう。
ゆったりとした甘やかな空気が、公園いっぱいに広がっていくような気がした。
気が遠くなるほどの、幸福感に満ちた夜。
このとき、桃子たちはまだ気付いていなかった。
数日後に、悪夢のような時間が待ち受けていることを。
(つづく)