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〈生贄の肉・二つ〉
【鬼畜 官能小説】

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〈無垢なる願い〉-4

『これはこれは……なんとも綺麗な“牝”ではないですか?』

『しかし、捕まえるのが早過ぎではないのか?私は昨日の夜と今朝と昼しかオ〇ニーを我慢しとらんぞ?』

『すいません。皆さん早くヤりたいと思っているかと、少し急ぎ過ぎてしまいましたね』


扉の向こうからは、丸いテーブルやフカフカなソファーが運び込まれ、様々な酒や飲み物が並べられていく。

てきぱきと飲食の準備をする男達と、スーツ姿のオヤジ達と眼鏡の男が話す言葉を聞けば、なんの為に自分達が連れてこられたのかという理由は、考えるまでもなかった。

背筋には冷たい汗が流れ、額からは恐怖からきた脂汗が滲む。
呼吸は乱れ、いくら酸素を取り込んでも足りたという事を感じず、胸は苦しさを失わなくなっていった。


『皆さん、見てくださいよ。あの可愛くて美味そうな玲奈ちゃんの姿を!』


逸るオヤジ達を焚き付けるような手振りをして、眼鏡の男は少し大きな声を出した。
そして万事が上手くいった事にニヤケた顔を揺らしながら、部屋の隅で縮こまっている二人に近付いていった。


『クククッ…玲奈ちゃん、集まってくれたお客様に自己紹介くらいしたら……』

「あ、貴方って人はッ!!」


全く無防備なまま近付いた男の頬に、奈々未は強烈な張り手を加えて叫んだ。


「偽りの懺悔で私を騙して……人の…人の心を弄ぶなんて……恥を知りなさい!!」


玲奈の拉致を成功させる為に、この男は嘘をつき、自分に近付いてきた。
そして悪びれもせず、今度は愚弄の言葉を吐きつけ辱しめを強要しようとしてきた。

奈々未は、あの時感じた嫌悪感の意味を読みきれなかった己の未熟さを悔いると同時に、このような犯罪に手を染めても、恥じるどころか楽しそうに笑っていられる男に激しい怒りを感じずにいられなかった。


背中を丸めて床に落ちた眼鏡を拾う男を睨みすえ、そして、そのまま前に歩み出て見下ろした後、部屋の隅に玲奈を収めて両手を広げて、男達の前に立ち塞がる形をとった。


『ハハッ!これは手酷くヤラれましたなあ?』

『見たまえ、あのシスターの怒った顔を。正義は我にあると威張っておりますぞ?』

『シスター、私のお尻も説教しながらビシバシ打っておくれ〜!ウッヒッヒッヒィ!』


渾身の言動も、オヤジ達にかかれば笑い物でしかない。
眼鏡を掛け直し、再び奈々未の顔を見つめた男の背後には、薄笑いを浮かべたオヤジ達が迫ってきていた。



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