子-4
「いいわよ」
「やった!」
その姿は、本当にまだ24歳の顔で
ガッツポーズをグッとした。
「条件があるわ」
「はい!」
「痛いことはしないで」
「はい!」
「怖いのもいや」
「はい!」
「それぐらいかな」
「もちろんです。そんなことしません」
なんだか急に可愛くなったな・・・
「すみれさんの好きなセックスをしましょう」
「ちょっと!」
声がでかい!
椅子から立ち上がり、向かいに座る王子の口を両手でふさいだ。
「あんたね!ここが居酒屋だって自覚しなさいよ!」
私に口を手で押さえられたまま
きょろきょろと見渡すその姿がかわいい。
そして自分の両手でゆっくりと
私の両手を口から外すと
私の手の甲にゆっくりとキスをした。
「仰せの通りに」
その姿はまるで王子そのもので。
私は高飛車に手にキスを許す魔女のようだった。
と、後に噂をされた。