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王子の甘い罠
【女性向け 官能小説】

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え〜帰るとき?めんどくさいな。
明日でもいいのに。
と思って、思い直した。

今日は久しぶりに早く帰れそう。
家に帰って、お気に入りの着古したパジャマに着替えて。
だらりとした格好でお気に入りの官能小説を読みたい!

=承知しました。
海外 長谷川=

=では18時に。
広報 宮本=

お気に入りの本が見つかって
ほっとしたのと同時にウキウキしていた。

だって、あんなに私のツボな官能小説はめったにない。

私の好きな程度に過激なの。
ああ、官能小説って最高♪

仕事を切り上げ17時45分にはエントランスで
宮本君を待っていた。
5分でも早く、あの本を持って家に帰りたい。

そんなことを思っていたら
さわやかな笑顔の、まさに「プリンス」の宮本君が
私の前に現れた。

「良かった。数日前にこの本を拾たんですが忘れていて。
今日社内掲示板をたまたま見て思い出したんです」

まったく・・・・
拾ったものはさっさと総務に届けなさいよ。
のんびり王子ね!

「いえいえ。ありがとうございます」

そう言って本を受け取るために手を差し出したら
宮本君はあろうことか、その手を握りしめた。

はぁぁ?



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