愛のあるフェラチオ-3
「……だからね、さっきの電話もわたしに会いたいって話じゃなくて、ユウと仲良くしたいってだけの話だから。あんまり悪く言っちゃ可哀そうでしょ」
「だけど、またいつ豹変するかもわからないじゃないか。もし今度桃子に何かしてきたら、僕があいつを殺してやる」
いつのまにこんなことを言うようになったのだろう。
おとなしく優しいユウに似合わない言葉。
自分が原因なのかと思うと申し訳ないような気持ちになると同時に、ほんの少しだけ嬉しくなってしまう。
柔らかなユウの髪をくしゃくしゃと撫でながら目を閉じた。
こうしてくっついていると、すごく穏やかで幸せな気持ちになれる。
何もかも忘れて、このままずっとふたりで過ごしていけたらいいのに。
でも。
……でも。
抱き合っているうちに、ユウがもぞもぞと布団の中で不自然な動きをした。
絡めていた脚を離して、下半身だけ桃子から遠ざけようとするように。
「どうしたの、苦しい?」
ユウの頭を抱えていた腕の力を緩めた。
すると、なんだか顔を赤くして「違う」とつぶやきながらもじもじしている。
どうにも様子がおかしい。
なんだろう。
今度は桃子の方から脚を絡めてみる。
すると、ユウのあの部分が驚くほど熱く硬くなっていることに気がついた。
「なに、もしかして恥ずかしがってんの? ねえ」
「さっき目が覚めて……桃子とこうしてたら……こんなになっちゃって……」
「でも朝はいつもそうなんじゃないの? 自然現象でしょ?」
「だ、だって、苦しいんだ……す、すぐにでもいきそう、っていうか……」
「そんなに? なんだ、ヤリたいんだったら言えばいいのに」
「ぼ、僕は、そんなことばっかりするために、桃子と一緒にいたいわけじゃない!」
耳まで真っ赤になりながら、怒ったような顔をする。
わけがわからなかった。
べつに桃子だってエッチが嫌いなわけじゃないし、求めてくれればいつだって応じるのに。
たしかにここ数日、相変わらず同じベッドで寝ているものの、ユウはあまりやりたがらなくなっていた。
そろそろ飽きてきたのかと思っていたら、どうもそうではないらしい。