『痴漢ごっこ』の記憶-7 「ねえ、黙ってないでなんとか言ったら? ユウが聞きたがったから頑張ってお話してあげたんじゃない」 それとも、もうこんな女嫌いになった? 桃子が自嘲気味に笑うと、ユウがなんともいえない表情で抱きついてきた。 慰めるように。 慈しむように。 「嫌いになんかならない。だけど」 もう、絶対にそんな危ないことはしないって約束してよ。 そう言って、ユウは優しく桃子の髪を撫でた。 (つづく)