る-4
そう思って、部屋の階までエレベーターで上がった。
この階、だったよ・・・ね?
表札が出ていないその部屋を
恐る恐るチャイムを鳴らす。
しばらく待ってもなんの音沙汰もないので
この部屋じゃないのかも。
それか・・・寝ているのだろうか?
もう1度鳴らすか鳴らさないか
迷っているうちに、奥の方で音がして
ああ、誰か人がいる。と感じた。
たとえ部屋を間違えていたとしても
その人に篠塚さんの部屋番号を聞けるかも。
そんな風に思って
ガチャッとドアの鍵の開く音がした。
ほんの少し、開いたドアから覗いた顔は、女の子で。
私は一瞬言葉に詰まった。
「あの・・・篠塚さんの部屋・・は?」
「篠塚さんの部屋ですけど。どちら様ですか?」
この衝撃に何と返事をしていいのか、分からなかった・・・