インタビュー ウィズ 淑江-2
「まあ、少し置いておこうか・・・それで彼に君ものめりこんだ?」
「はい、とても優しくしてくれましたから初めての時もそんなに痛くはなくて・・・その時からもう感じていて・・・」
「慣れた頃にはもっと?」
「はい・・・自分でも恥ずかしくなるくらい感じるんです、でも、彼が夢中になってくれると嬉しくてもっと感じて・・・いつも最後にはぐったりするくらいに・・・」
「彼が求めることには何でも応じたんじゃない?どんなに恥ずかしくても」
「・・・ええ・・・」
「そこだよ、素晴らしいと言われたんじゃないかと思ったのは、もっとも君のショーを見たから判るって言うのもあるんだけどね」
「そうなんですか?・・・」
「きっと俺が彼だったとしても夢中になったと思うな、君みたいに大人しい娘を口説くのって積極的な娘を口説く時よりずっと気を使うけどそれも男に取っちゃ喜びだね、言葉や態度に気をつけながら薄紙をはがすみたいに丁寧にしなくちゃいけないけどね」
「面倒ではないんですか?」
「手間がかかることは確かだけど、面倒ではないね、そのプロセスが楽しいって言うか・・・そうやってベッドインまで漕ぎ着けたら思いっきり優しくするな、そこで嫌われたら全てが水の泡だからね・・・その結果、初体験なのに感じてくれたと判ったらもう抱きしめずにはいられないよ」
「私、そんなに魅力があるとは・・・」
「いいや、男にとって自分の手で花を咲かせた女性ってのは格別なんだよ、元が固い蕾なら尚更ね・・・そうして手塩にかけた女性が並外れて感じるようになってくれるって言うのは自分が咲かせた花が大きく開くって言う事だから」
「・・・でも、私、自分があんなにエッチだとは思ってませんでした・・・」
「持って産まれた資質もあったかもね、それと長いことお姉さんやご両親に頭を押さえつけられてたから余計に大きく咲いたのかも知れないよ・・・男にとっては自分に対してだけならどれだけエッチでも嬉しいものなんだ、君みたいに生真面目で大人しいのに自分に対してだけはどこまでもエッチになって受け入れてくれるって言うのは最高さ」
「そういうものなんですか?」
「要するに君は自分が思っていたよりずっと魅力的な女性だったんだよ、縮こまっていただけでね・・・でも結果的には彼とは別れたんだろう?」
「はい・・・私が高三の時、大学四年生でしたから就職して東京に・・・」
「それだけ?」
「・・・・」
「あ、ごめん、話したくなければ・・・」
「あ、そうじゃないんです、少し頭を整理しないと・・・」
「ゆっくりでいいよ」
「はい・・・高校を卒業してすぐの頃、彼とのことが姉にわかってしまって」
「ああ、それは修羅場になりそうだね」
「そうですね・・・随分罵られました」
「眼中にもなかった妹に彼氏を取られたって?」
「はっきりそうは言いませんでしたけど・・・」
「でもお姉さんの性格からするとそう思ってたと思うんだろう?」
「・・・はい・・・」
「俺もそうだろうと思うよ・・・その時ご両親は居たの?」
「はい」
「まさかお姉さんの味方はしなかったよね」
「姉も彼と肉体関係があった事をカミングアウトしたようなものでしたから・・・苦虫を噛み潰したような顔で聞いていましたけど・・・結局姉に謝れと・・・」
「それはおかしいよな」
「私もそう思いました、姉は彼の電話にも出なかったんです、姉の方は気持ちを残していたとしても彼はもう姉に気持ちを残していませんでしたから」
「そのとおりだと思うよ、そう言った?」
「言いました・・・姉は真っ赤になって部屋に篭ってしまって・・・その時です、母が姉に謝れと言ったのは、私はどうしてその必要があるのかと思って父の方を見ると、父は高校生のクセに不純交際などもっての外と・・・」
「姉さんは大学生だったから良いってわけ?」
「それっておかしい、と思いました」
「俺もそう思うよ」
「そのまま家を飛び出しました」
「気持ちはわかる」
「後先考えないで電車に乗って・・・手持ちのお金でたどり着けたのが浦和までだったんです」