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籠鳥 〜溺愛〜
【女性向け 官能小説】

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31章-1


 イった余韻でしばらく気を失っていた美冬は、自分を抱きしめる温かい腕と胸に気づき覚醒した。

 いつの間にか纏っていた服を脱がされて全裸になっていた。

 徐々に焦点を結び始めた瞳で確認すると、美冬は鏡哉の膝の上に抱えあげられて座らされていた。

 頬に当たる少し汗ばんでしっとりした鏡哉の胸が心地いい。

 鏡哉をもっと近くに感じたくて両腕を持ち上げて鏡哉の腰に回すと、美冬の中に納められたままだった鏡哉の欲望がその質量を増した。

(や、入れられたまま失神してたの?) 

 夢見心地の状態から現実に引き戻され、美冬は恥ずかしくて腰に回した手を放そうとした。

 しかしそうするより前に鏡哉に下から突き上げられた。

「あぁんっ」

 振り落とされそうになり鏡哉に必死にしがみ付くと、結合がより深いものになり美冬はまた鳴く。

 鏡哉はゆっくりと美冬の中を味わうように突き上げてくる。

 それに呼応するように美冬の媚肉も鏡哉にねっとりと絡み付き、鏡哉の形を美冬に伝えてくる。

「鏡、哉さ……あ、はぁっん、ぅん」

 じゅぶじゅぶという蜜を纏った粘膜が擦れあう音さえも美冬の羞恥心を煽り、官能を増幅させる。

「ああ、脳が沸騰しそうだ」

 艶めいた声で鏡哉が耳元で囁くと、美冬は声にさえ欲情して膣口をぎゅうと締め付けてしまった。

「うっ……」

 息を詰めて呻いた鏡哉に、美冬はまだ鏡哉と離れたくなく深く深呼吸して体の力を抜く。

 そうすると膣口が緩まり、射精感を耐えていた鏡哉が息を吐き出した。

(ずっと、ずっとこうしていたい……鏡哉さんを離したくない。夢ならどうか、醒めないで――)

「いい子だ、美冬」

 昔からすぐに締め付けてしまう自分に「力を抜け」と言われていた鏡哉から頭を撫でられそう褒められると、くすぐったい気持ちでいっぱいになる。

「なるべく長く美冬の中にいたいから、あんまり私を虐めるな」

 いつも美冬を虐めているのは鏡哉なのにそんなことを言われてもと美冬は思ったが、鏡哉もずっと自分とこうしていたいと思ってくれているのだと思うと美冬は手放しで嬉しかった。

 また鏡哉がゆっくりと腰を動かして挿入を始める。

 絶頂ではないけれどひたひたと暖かいものに包まれるような気持ち良さが、ゆっくりと美冬の感覚を支配していく。

「はぁあ……ぁあん……ふあ、あ」

 あまりに甘い刺激に思考さえも蕩けそうになる。

 鏡哉をもっと感じたくて腰に添えていた腕を上げて首にしがみ付くと、二人の体がぴったりと合わさる。

 すると鏡哉が腰を動かす度にぴんとそそり立った美冬の乳首が鏡哉の胸板に擦れ、得も言われぬ快感が腰を突き抜けた。

「ひゃうんっ、ふ、あっ」

 ぞくぞくとする刺激に腰が震える。

(ダメ、イったら鏡哉さんをずっと感じられない)

 そう思うのだが一旦火のついた体はすぐに冷めてはくれない。

 その美冬の気持ちを察したのか、鏡哉が突き上げるスピードを速めてきた。

「あ、だ、ダメっ……や、ぁん」

 ぐちゅぐちゅという水音が加速し始め、美冬を昇りつめさせていく。

「美冬は何度も気持ちよくなればいい」

 そう言った鏡哉は美冬の感じるところを執拗にいじり始めた。

 お尻を支えていた手で美冬の感じる後ろ側の入り口をさすりながら、中では前側を切っ先でこすりあげる。

「――っ! ひ、ひゃう、ふぅっ、はぁあん」

 感じるところ全てを虐められ、あまりの刺激に美冬は黒目がちの瞳を大きく見開く。

 苦しいほどの快感に喉を仰け反らすと、鏡哉がそこに噛み付くようなキスを繰り返す。

 喉を首元からべろりと舐めあげられ、声にならない悲鳴が零れる。

 ねっとりとした愛撫に引き釣りそうなほど美冬の媚肉が蠢き、官能が徐々にせり上げられていく。

 視界が白み始め、脳髄を信じられないほどの快感が突き抜ける。

「ん〜っ! やぁっ やぁああ――っ!!」

 今までに感じたことのない凄過ぎる刺激に、美冬は否定の言葉を発しながらびくりと大きく跳ねて高みに達した。

 達した瞬間にピンと伸びた背中が徐々に力を失い、鏡哉の腕の中に崩れ落ちる。

 ふにゃりと力が入らない美冬を鏡哉が愛おしそうにぎゅうと抱きしめる。

 敏感な体がただの抱擁にもびくりと震え、鏡哉のものを扱きあげる。

「やぁ……だ、めぇ……」

 いつまでも嫌だの駄目だの否定し続ける美冬に、鏡哉がくすりと苦笑する。

「嫌?」

 頭上から降ってきた鏡哉の問いに、美冬はとろんとした顔でゆっくりと見上げる。

「やぁ……」



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