居酒屋での狂宴-2
「もうぬるぬるじゃん」
「んっ! んっ……あぅっ」
「おっぱいすげーやわらけー」
「はぁうぅ……んんー!」
「乳首がっちがち。尖りまくってるよ」
「あっ! んっ! あうぅん」
できるだけ声を洩らさないようにこらえても、八人の手に同時に触られて、早紀は我慢できずにあえいでしまった。個室の外からは、仕事の話をしているサラリーマンの声や注文を繰り返す店員の声が聞こえる。
「声出したらばれるぞ。これを口に入れてろ」
口にペニスを押し込まれた。
「むぐっ! ぐ、ぐぅ……」
両手にもペニスを握らされ、胸の谷間やふとももにも大きくなったペニスをこすりつけられた。
――こんなにいっぱいのお×んちんに囲まれて、あたし、おかしくなりそう……。ああすごい、手のなかでびくんびくんって脈打ってる。口のなかのもどんどん大きくなっていく……。
「いったんみんなやめろ。順番を決めよう」
佐伯くんがそう言って、元クラスメイトたちが早紀からさっと離れた。
「あん……」
快感が遠ざかり、早紀は切なげな声を洩らす。
「いままでの経験人数って何人?」と佐伯くんに訊ねられた。
「ひとり……ううん、ふたり……」
元彼とキモ豚だけだ。
「たったそれだけ? じゃあ今日で一気に二桁に突入だ」
その言葉に、早紀の背すじはぞくぞくと震えた。――あたし、今夜こそたくさんのお×んちんを受け入れちゃうんだ。いっぺんにこんないっぱいの男の子とエッチしたら、もう立派なヤリマンだよね……。このあいだまで、元彼ひとりにしか裸を見せたことがなかったのに。
佐伯くんはピッチャーから全員のグラスにビールを注いだ。
「順番は一気呑みで決める。いいか? レディー、ゴー!」
男たちはいっせいにビールを呑みはじめる。喉をごくごくと鳴らし、あっというまに残量が減っていく。ダンッ、と最初にグラスをテーブルに置いた男の顔を見て、早紀は絶句した。
――やだ、本間くん。
「なんだよ本間かよー」とほかの男たちは悔しそうにする。
早紀は高校生の一時期、彼にストーカーされていた。駅で待ち伏せされたり、家のまわりのうろうろされたり。ちょうどそのころ、干していた下着が盗まれて、犯人はわからないままだったがたぶん本間くんの仕業だろうと早紀は考えていた。無口でなにを考えているのかわからない彼は、不気味で怖かった。
本間くんは緊張しているらしく真っ赤になり手が震えているが、その眼はぎらぎらと早紀の裸を凝視している。
「こいつ、高校のころお前のこと好きだったらしいぞ。しかも童貞。筆下ろししてやれ」
「待って、ゴムは?」
「そんなもんねえよ。必要だったらお前が全裸のままコンビニに行って買ってこい」
「全裸で……? そんなのむりだよ」
「だったらナマだな。大丈夫、みんな外に出すから」
「童貞なんだから、桃井がリードしなきゃ駄目だぞ。上になってち×ぽを自分で入れろ。ほら本間、早くち×ぽ出してここに寝ろ」