投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

good communication
【若奥さん 官能小説】

good  communicationの最初へ good  communication 79 good  communication 81 good  communicationの最後へ

女として、母として-2

デリカシーのない輝くんを睨み付けていたものの、全然気にしないでニコニコしている彼に根負けして、ついつい私もクスッと笑ってしまった。


映画やドラマみたいに、幸せなセックスをしてハッピーエンドで終了ってわけじゃない。


生きてる以上、その先の生活もある。


そしてそれは、喜びだけじゃないこともわかってる。


それでも私達夫婦は、ハッピーエンドの続きを歩んでいかなくてはいけない。


でも、今の私達はそんな小難しいことなんて、まるで考えていない。


久しぶりのセックスが思った以上に盛り上がって、中出ししたまではよかったけど、後始末がなんとも間抜けだったから、二人で笑ってしまった、それだけだ。


でも、それがなんだか幸せだった。


やがて笑いが収まった頃、私は口を開く。


「ね、輝くん?」


「ん?」


「……出来ちゃったらどうする?」


中出しするってことはそういうこと。


二人目については考えていなかったわけじゃないけど、今の生活リズムが出来上がっている以上、妊娠っていう大きな変化を受け入れるのは少し怖くもあった。


セックスの最中は気持ちが盛り上がっていたから、本能のままに行動してしまったけれど、理性が戻った今、不安が私の胸をざわつかせる。


でも、彼はあっけらかんとしたまま、


「え、産んでくれるんでしょ?」


と、当たり前のことを「何言ってんだコイツ」みたいな顔で首を傾げた。


「二人も育てられるかな……」


もし妊娠していたとして、育児はちゃんとこなせるのか。家事と両立は出来るのか。家計はうまくまわるのか。


瑠璃にいつかは兄弟を、とは思っていたけど、そういう不安要素が二の足を踏ませていた。


「大丈夫だよ、二人で協力しあえば」


髪を撫でていた大きな手が私の両頬を掴んで、ちょっぴり強引に上を向かせる。


そこに見えるニコニコ笑顔は、なんの迷いもないみたいに、


「産むことだけは代わってあげられないけど、それ以外なら全力でサポートする。だから、心配しないで」


と、言ってから、私にキスをした。






good  communicationの最初へ good  communication 79 good  communication 81 good  communicationの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前