終わりよければすべてよし-11
「……めて」
「ん?」
「な……舐めて下さい……」
するとわざと輝くんが顔を上げて意地悪そうに笑う。
「どこを舐めて欲しいの?」
カッと顔が熱くなる。
淫乱だって笑われているようで。
だけど、長らくのセックスレスや輝くんの動画コレクションを観てると、変なプライドで味気ないセックスをするより、本能に忠実に、とことん淫らになって、求め合うセックスをした方が燃え上がる、そんな気がした。
だから、自分に素直になろう。
「て、輝くん……」
「ん?」
「あ……の……私の……アソコを……舐めて」
小さい声ながらも勇気を振り絞ると、彼は私の頬を優しく撫でた。
「アソコじゃわかんないよ……って言いたいけど、あんまりいじめちゃ可哀想だもんな」
そう言ってまたキスを交わしてから、その唇は私の身体の真ん中を通り、ついには脚の間に到達した。
「んあっ……、て、輝くん……」
「里枝、すんげーエロい匂いがする」
「ああんっ……!!」
それだけ言うと彼の舌が私のヴァギナを掠めた。
「あっ、あっ、ああっ……」
舌先だけを使って、そっとそっと中の粘膜の辺りをなぞられる。
すでに膣から溢れかえっている愛液を舐めとるように、優しく、じっくり舌が動く。
そして、恐らく固くなっているであろうクリトリスは、特に念入りにねぶられるのだった。
「あっ……! はああん!」
セックスレスだったけど、やっぱり夫婦だ。
輝くんはまるで手に取るように私の気持ちいい所を責めてくる。
舌先でクリトリスを掠めるだけの愛撫だけど、寧ろこれくらいがたまらなく気持ちいい。
仰け反る背中と、自分じゃないみたいな淫らな声。
部屋中に響き渡る、愛液が啜られる音。
忘れていた女の悦びを噛み締めるように、彼の頭を掻き乱した。