四人の女-4
「それは大事なお客さんですから、・・・・・・あのホテルにしましょう中が綺麗ですから」
「利用したことがあるんだ、美成さんは」
「それは、この年になって、ない方がおかしいでしょう」
「平田さん、お風呂で悪戯ばっかりして、セックスはベッド、初めてでしょう私と」
「そうだよ、美成さんがあまりに綺麗なので」
「直ぐにここ固くしちゃって・・・・・・奥さんいらっしゃるんでしょう」
「いるよ、子供も」
「何人?」
「男と女、一人ずつ」
「セックスは?」
「しているよ、妻が満足するようにね」
「浮気者なんだ」
「どうして?」
「奥さんをちゃんと満足させて、今、私と・・・・・・、本気にならないでね、浮気でいてね」
美成は、自分の欲望だけで男と寝ている、どうすることも出来ない私の性・・・・・・長いキスに身を溶かしていった。 平田の愛撫は女の壺を的確に捉えて責め立ててくる。
「美成はもう駄目・・・・・・・・ゴム、いいでしょう」
「良いよ、持っているの」
「枕の下、私がしてあげる。逝ける?平田さん」
「大丈夫、美成さんの攻めを期待している」
「私は下手よ・・・・・・・でも・・・・・」
「フェラ・・・・・・・気持ちいい、舌が絡む・・・・」
美成はしっかり舐めてゴムをはめると、騎乗位で挿入した。いつからセックスしていないのだろう、奥まで挿入して、平田の顔を見て考えてみた。
「気持ちのいいおまんこ、別嬪さんに、名器の持ち主、美成さんは何人の男を泣かすのだろうね」
「沢山・・・・・・希望ね・・・・・・気持ちが良い、このままで逝ってしまうの?」
「多分ね、名器の中で、そんなに我慢が出来ないよ」
平田は言う通りで比較的に早かった。美成には不完全燃焼、そのことは表情に出さないで、
「気持ちよかった、騎乗位で逝ったの初めて下から突き上げてくるのは気持ちが良い・・・・・・平田さんは?、私下手でしょう、もっと勉強するね」
「勉強って、美成さんの名器だよ、・・・・・・」
アフターの翌々日平田から店に連絡があった。十五人で八時過ぎに行くから設定しておいてくれ。担当は美成に。まほろばは纏まった客の時にと普段使う客席の左右にカーテンで仕切った廿人ほどの席を用意してあった。
八時半に一行は到着した。平田は社長、副社長と自分より少し年上のがっしりした男に、
「この店、名前はまほろばと言いまして、奈良出身のようです」
迎えに出たママの服部光子四十才は、
「初めまして、まほろばの、服部光子で御座います。社長さんは平群(へぐり)のご出身で御座いますね、私は三郷町で社長さんのお噂は良く聞いております」
「服部さんって、もしかして葡萄酒を」
「はい父と姉婿がやっております。奈良の工場にも時々納めさせていただいております」
「平田君は神奈川なのに、良い店を紹介して貰ったよ」
平田は招待をした客達を順次席に着かせて、ボーイに何か指示している。ママは社長を案内して平田が用意した席に案内した。
平田が社長と共に招待した客は在阪の取引先の社長か経営者であった。
「平田さんって、会社で偉いさんなのですね。見直しました、どうも有り難う御座いました」
一息ついて並んで座って美成は平田に礼を言った。
「みんな大阪の人だから、ラストまで・・・・・・・タクシーを頼むね」
「平田さんはホテルですか」
「この後社長に従うよ」
「ママとお知り合いみたい、奈良の方なのでしょう社長さん」
「初めて知ったよ」
この日の売り上げでその月のトップに美成はなった。それから後トップの座を譲ることがなかった。
美成は平田がチップだよ、とわたされた封筒を中身を開けずにそのままママの光子に、
「これ、今日の世話をしてくれた人に配ってください」
と、渡した。それから後、チップはヘルプに着いた者に、
「お世話になったから、使って」
と、一切自分の手にはしなかった。