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四人の女
【熟女/人妻 官能小説】

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四人の女-5


 因幡久美 二十六才 キャバクラのママ


 久美は鳥取市郊外の農家の娘である。祖父、祖母、両親で廿世紀梨の栽培をしている、弟が一人、獣医になると大学に在学中である。久美より六歳若い。

 久美は町で有名な美貌である、背丈もあるし身体も細くなく肉があって、男心をそそる。

 父親が、女も自分を守るために、と柔道場に通わせた。小学校の五年までは毎日軽四トラックで送り迎え、それ以後は一人で道場に行き中学校に入っても、クラブ活動はしなくて放課後は毎日道場で練習してから帰宅した。

 高校は工業高校の建築科を選んだ。部活はしないで変わらず道場に通って三年間を終え、鳥取市内の建築会社に就職をした。

 美貌の久美に言いよる男は多かったが久美は見向きもしなかった。建築という仕事は男性が主体の職場で、特に建設現場は男ばかり、たまに内装に携わる女性もいるが、男の世界と言ってよい。その中に久美は先輩の指導で現場監督の実習を二年ばかり続けると二十一才から現場監督として小さな住宅建築現場を任されるようになった。

「監督、今日は白だね」

「なにが?」

「パンツ」

「見たの、エッチね。見つめていると事故るよ」

「二階の現場は床が完成していないから、下から丸見え」

「そうなんだ、だからって、どうこうないけれど」

 久美は現場には男の作業着を着て厚手の生地で裾が広がるスカートを穿いて従事した。冬はタイツを穿いて寒さを防ぐが、それ以外の季節は素足でソックス、男性と同じ安全靴を履いて工事現場に臨んでいた。

 現場に出たての時はちょっかいを出してスカートの中に手を入れようとした者がいたが、投げ飛ばされて、手出しをす者はなくなったが、覗き見しても別に隠そうともしないでいる久美の人気は高くなって、久美の現場はいつも和気あいあい、楽しい現場であった。


 二十二歳の時に、この地方では有名な家から嫁に、と申し入れが父親の許にあった。仲に立った人が久美が生まれる前に大変お世話になった人で、断るのに苦慮しているのを見かねて久美はどうせ結婚はするのだと承諾をした。

 鳥取市内の大きなホテルの宴会場で県内の有名人が多数参列して結婚式を挙げた。その夜、同じホテルのスイートを初夜の場として好きでもない男を夫として処女を捧げた。

 夫は射精が終わると直ぐにベッドを離れた。久美はあっけなく失った処女を、こんなことなら何も大事にするようなことはなかった、と少し痛む股間と流れ出る精液の気持ち悪さを感じていた。

「オイ、久美、お前はオレが渡したラブレターを目の前で破ったことを忘れていないだろうな」

「いつのことですか?・・・・・・いろいろな人から渡されましたので覚えていませんが」

「起きあがって、オレの顔をよく見ろ」

「そんなことをなさいましたの?」

「これが仕返しよ」

 顔面を殴られた。久美はとっさに手を取って投げようと思ったが狭い部屋で打ち所が悪いと大事になると、除けたが頬をしたたかに殴られた。それに続いて鉄拳が腕に胸に、倒れると足蹴にされて無惨にも裸で転がされた。

「ドウヤ、思い知ったか、復讐のためにお前と結婚式を挙げたんや」

 久美の美貌に多くの男が目に着けて、手紙を押しつけられることが高校に入る頃から多くなった。あんなに無造作に突き返さなければ良かった。裸のママで床に倒れて久美は思い返していた。

「気が済みました。服を着させてください」

「駄目だ、ベッドに横になれ、女の乱れた身体に、もう一回ぶち込んでやる」

「好きになさって」


 二回目夫は満足したのか静かになった。久美は下着を着け服を着ると新婚旅行に出るための車付きのケースを取りバッグを持って、

「気が済んだのなら、これでお別れですね」

「オイ、久美、待て」

 急いで部屋を離れた。裸の夫は追っては来なかった。


 仲に立った人が驚いて夫の家に掛け合って警察沙汰にしないで金銭で解決し、まだ籍は入れてなかったので二人は別れた。

 二ヶ月ほどして、久美の殴打された傷は回復して美貌に輝く女に戻り、大披露宴の翌日に別れたと言うことが世間に知れてしまっていたので、久美は慰謝料を手にして上阪しようと決めた。

 出発する前に、久美は元夫を砂丘に呼び出した。

「やっぱりお前は別嬪さんや、よりを戻すんか」

「礼を言おうと思って、あんときは部屋狭かったから、あんたが怪我するといけんと思って、今日は手加減せんで」

「何を抜かす、又顔を腫らすんか」

 殴りかかったが砂の上だから久美は遠慮無く一本背負で出投げ飛ばした。暫く男を見ていたが動きそうもないので、

「元気でな、女を舐めんといてね」

 久美は気が晴れた。


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