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四人の女
【熟女/人妻 官能小説】

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四人の女-3

 綿田美成 二十八才


 美成はグリーンタウンが出来る前山吹町と呼ばれていた頃からの住民で、薬屋を母が経営していた。美貌の母は山吹小町と言われ、一人娘であったので養子の話が高校生の頃から両親の許に殺到していた。

 男運が悪くて、一番目の養子は飲み助で、冬の寒い夜に酔っぱらって帰宅途中で寝てしまって凍死した。

 二番目の養子は、薬品会社の営業マンであったが、社長の娘と恋をして別れた。

 三番目の養子は、死ぬまで夫であったが、十五年間で終わった。それ以後母は再婚しなかった。

 それぞれの養子との間に一人ずつ女の子が生まれた。美成は最後の夫との間に出来た子供である。

 三人の娘は「綿田の三姉妹」と評判の美貌で、頭が良かった。

 三人の中で美成が一番みんなに好かれた。姉二人は理知的な美貌で当たりが冷たく感じるが、美成は人好きのする美貌で評判が良かった。

 三人は母の道を継いで薬学部を卒業して薬剤師になったが姉二人は研究の道に進んで、長女は米国の製薬会社の研究員に次女は北海道の製薬会社の研究所に席を置いて家から離れた。

 美成は病院の薬剤師として働くが、毎日忙しく、同僚との付き合いも煩雑なことで、他に良い職はないかと探している頃に、母は男と知り合い恋愛して再婚、家を離れた。

 母親は、再婚する前日に娘三人を呼んで、

「お母さんは、生まれて初めてこの家から離れて行きます。そこで、私の財産、この家の全部だね、三人にわたしていきます。現金は姉たち二人、美成にはこの家と敷地。相続税は相当な額になるから、現金から引いて払います。それでも満足がいくほどあなた達に渡せます」

「お母さん、私はこの家?・・・・・・一人で住むの?」

「売らないでよ、お母さん時々泊まりに帰るから」



「まほろば、ってなんか奈良のようですね」

「ここのオーナーが奈良の人なので。美成さん薬剤師で立派に生活できますでしょうに、どうしてこの世界に」

「わたしは、昔からクラブ、風俗界で働くのが夢でして、姉たちも居なくなったし、母も再婚して出て行き、一人になったので、やっと自分勝手な生活が出来る。と言う訳でして、まほろば、と言う名前に惹かれまして」

「そうですか、貴方のような綺麗で、スタイルが良く、頭も宜しい方は、大歓迎です。今日は見学していって、明日から働いてみませんか」

「こんな服装でよろしいですか」

「結構ですよ、服装の決まりは別にありませんから、今日の服は結構似合っていますよ」


 それから三年経ち、今ではクラブまほろばのナンバーワンになった。 三年間努力したからと美成は思っていない、自然に客と接していたらいつの間にか店一番の売り上げホステスになっていた。記憶力がいい、とママの服部光子は美成の才能に驚いている。


 美成がクラブまほろばに働きだしたのは七月、三ヶ月過ぎた十月の中頃、

「あら、平田さんいらっしゃい、お元気でしたか」

「君は・・・・・・・」

「美成です、私見習いで入店したときにヘルプに付きました」

「そうか、あの時の私服の・・・・・・ママ、この子指名にね」

「ハイ、有り難う御座います。美成さんお席に案内して」

「再会を祝して、・・・・・・でも、驚いたな、良く名前を覚えていましたね」

「私、記憶力がいいんです、それだけの物ですけれど」

「綺麗だ、あの時のことは覚えていないが、こんな別嬪さんでスタイル良かったかな・・・・・・」

「成長したんです。平田さんはまたご出張ですか」

「どうして?」

「この前の時に、東京から大阪本社に出張って仰ってましたから」

「そんなことまで覚えていたの」

「記憶力、良いでしょう・・・・・・はいどうぞ」


 その日平田は美成にアフターを、とママに頼んだ。

「美成さん、アフター初めてでしょう大丈夫?」

「大丈夫です、その覚悟でこの世界に入りましたから」

「アレ、持っているの?」

「ハイ、しっかりと、いつもバックに入れています」


「割合普通なのだね通勤の服装は、背が高いからフレアーがよく似合っているよ」

「有り難う、何処へ連れて行ってくれますの?」

「美成さんが知っているところで良いよ」

「私、今日が初めてのアフターなのですので、どうしたらいいのか、平田さんの良いようにしてください」

「そうなんか、何でも僕が初めてだね」

「キスも」

「人が見ているよ」

「平気です・・・・・・・・」

「・・・・・・・・度胸が良いんだね美成さんは」

「歯磨きして、口を綺麗にしてきたから」

「それで、すーっとした、薄荷みたいな・・・・」

「初キスですもの」

「ホテルに行こう、僕の泊まっているホテル」

「それは止めておきましょう、お名前に触りますから」

「気を遣うんだね」


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