吸血餓鬼-2
竜彦は高級そうなソファーにドスンと腰をかける。
「おい、通帳持って来い。」
指をクイックイッと曲げ指示する。
「あ、ありません…。」
明らかに嘘をついていると感じた竜彦はすぐに顔色を変える。
「あったらどうなるか考えておけ。」
竜彦は玲香を睨みつけ虱潰しに引き出しの中を探す。
「や、止めて下さい!」
「ねーなら止めないだろ?あるから止めるんだ。」
次々と引き出しを開けていく竜彦に玲香は祈るような顔つきでその様子を見つめていた。
竜彦がクローゼットを開けた時、玲香が動揺した姿を見逃さなかった。
「この中にありそうだな…。」
竜彦は確信をエディ中を探す。すると奥に引き出し付の小物入れを見つけた。引き出しを開けるとまんまと通帳があった。
「あんじゃねぇかよ…。」
ニヤリと笑い玲奈に通帳を見せつける。
「か、返して下さい!」
通帳を奪い取ろうと飛びついてきた玲香を蹴飛ばす竜彦。玲香は床に転がった。竜彦は通帳をめくり確認する。
「キャバクラの稼ぎは月300万か。さすがナンバー1。稼ぐぜ。で、この100万とか200万とかが山崎からの報酬か。引き出す金額もいちいちデケーな。いったいどんだけリッチな生活してんだよ。残高は8000万か。おい、今からこれはおろしてもらうからな?」
「えっ…?い、嫌です!私が稼いだお金…」
「知るか!ククク…8000万か。最低俺達の借金はチャラになるな。」
「…もし全財産を差し出せばもう許してくれるんですか…?」
竜彦は悪魔の笑みを浮かべた。
「俺はおまえらから吸い取るだけ吸い取ると言ったんだ。おまえから吸い取れる可能性があるなら可能なだけ吸い取る。体でも稼げるだろ?俺達みたいに消費者金融まわれば1000万作れるだろ?上限はない。おまえからもう出ないと思った時まで吸い取ってやるぜ。」
「そ、そんな…。」
「キャバで毎月300万稼げるんだ、余裕だろう。それにマンコ使えば更に稼げるだろう。おまえらから吸い取れるだけ吸い取ってやるぜ。」
竜彦はしゃがみ、そして玲香の顎を掴みながら冷たく囁いた。