青空のように…-4
その沈黙を破ったのは秋だった。
「祐ちゃんいいの?沙織さんに気持ち伝えなくていいの?」
「………。」
「私は祐ちゃんに伝えた。私の気持ち。ずっと祐ちゃんを独占したかった。」
「俺は、…。俺は、秋が好きだ!3年前電車の中で秋を見つけた時、俺の恋が始まったんだ!ず〜っと大好きだった。」
「祐ちゃん…。」
秋はまた泣きはじめた。
「秋、俺の胸で泣けよ。ずっと俺が守ってやるから!」
俺は秋が泣きやむまで抱き締め続けた…。
それから俺と秋は付き合い始めた。
秋が俺の家に遊びに来たり、逆に秋の家に遊びに行くこともある。
お互いの両親とも交際を許可してくれて堂々と付き合うことが出来ている。
もちろん、ちゃんとした付き合い。
秋は、出会った頃以上に愛しい存在になっている。
誰にも渡したくない。
こんな秋への思いがまるで青空のようにどこまでも広がっていくようだ…。