第三話-7
あれから数ヶ月後、母は妊娠しました・・・
もちろん、あの浮浪者のおじさんの子供です!
でも母は、父の子だと嘘を付き、正月の件を覚えて居た父も、自分の子供だと思ったのでしょう、生む事に同意しました。こうして私には、父親違いの16歳年の離れた弟が出来たのです。
あれから数年・・・
弟も元気に成長し、その間に浮浪者のおじさんが住んでいた廃工場も壊され、マンションが立っています。
おじさんがどうなったかと言うと・・・
母の身体を使った説得もあってか、今では生活環境を改め、パートで働いているそうです。もちろん、母との関係もいまだに続いています。
知らぬは父と弟ばかり・・・
昨今の父親達によるDNA鑑定騒動、それは当然の事なのかも知れませんねぇ・・・
完