裕也だけの主任 4-2
裕也は、あの綾瀬主任がテラスの支柱にしがみつき、お尻を突き出し寿輝に後ろから激しく攻められているシーンや、波打ち際で水着を脱がされハメられているシーンを想像した。
(そんなことして、月曜日は何も無かったような顔して会社に来るんだろうな、主任…)
「俺、い、行けないっすよね…?」
「裕也が?」
「ダメっすよね、、」
「一緒には無理だけど、こっちから路線バス出てるから…」
「やっぱ遠いかな…」
「いや、バス停着いてから海に向かって20分ちょい歩いたら別荘だけど…どうする?」
まだ車を持たない裕也にとっては路線バスのチョイスしかないが、不慣れだし面倒な気もした。
「土曜の夜、魔法かけよっか?」
「魔法…」
「それに、生理終わったら2〜3日は安全日さ…」
寿輝がニヤリとした。
「魔法」と「安全日」
このふたつの条件が合わさった意味を裕也は瞬時に理解した。
「俺、行きます!」
「最初からそのつもりだったさ!」
あの夜に寸止めさせたのは、それからの毎日、希美への卑猥な妄想を膨らみ続けさせることが狙いだったのだから。
金曜日。
ようやく夜のバス停に到着した。
裕也は暗い夜道を地図に従い、いそいそと歩き始めた。
海鳴りが大きくなるにつれて、次第に街灯は無くなり、道幅も狭くなった。
その途中丁度、寿輝から「準備完了!」メールが届いた。
(良かった!待ち惚けしないですみそうだ。)
それから数分で目的の別荘は見つかった。
ドアを軽くノックする。
「よく来たね…、裕也。」
「はい、来ました!」
「さぁ、上がって、少し飲みなよ!」
夜も「眠り」もまだまだ長い。
2人は缶ビールと水割りをほろ酔いになるまで飲んだ。
「主任とは、やったんですか…?」
「ああ、ヤリまくったよ!テラスも良かったけど、やっぱ海だね!まだしたかったけど暗くなってきてさ、もっと時間が欲しかったよ‥」
「主任どんな…でした?」