逆襲のホームレス-2
2、
時刻は午前11時前、買い物を終えた香奈子は、一時の寛ぎをしていた。TVを付け、再放送のドラマを見ながらも、今日の献立を考える香奈子だった。
「此処の家は、トイレの窓が少し換気の為に開けてあるんだ。此処からなら中に忍び込めるぜ!」
出歯亀の言葉に頷いた酒造、トイレのある窓は、隣の家との死角になっているようで、二人は辺りを警戒しながらも中へとその姿を消した・・・
ドラマも終わり、昼の支度をしようとした香奈子は、突然口を塞がれ驚愕する。目の前には、先程の二人の男が居た。出歯亀は香奈子の口を右手で塞ぎながら、左手で香奈子の豊満な左胸を揉み、酒造は台所にあった出刃包丁を香奈子の前にちらつかせ、
「騒げば・・・刺すぜ!!」
狂気の表情を浮かべニヤリとする酒造を見て、香奈子は身の毛がよだつのだった。
「まあまあ、そう奥さんを怖がらせるなよ・・・ねぇ、奥さん!」
香奈子の服の中に左手を入れ、直に香奈子の胸を触ろうとする出歯亀、香奈子は嫌々をするも、再び酒造が出刃包丁をちらつかせ、香奈子を威嚇した。香奈子は恐怖で身が竦み、出歯亀は満足気に香奈子の豊満な胸を揉み扱いた。
「おお、可愛い乳首だねぇ・・・どれどれ!」
指で香奈子の乳首を弄ぶ出歯亀、香奈子は激しく暴れると、抑えられていた手が擦れ、
「イヤァ!止め・・・ウゥゥン」
騒ごうとした香奈子の口を再び慌てて塞ぐ出歯亀、酒造は徐に服を脱ぎ始めた。薄汚れたダウンジャケットを脱ぐと、中はボロボロの薄汚れたクリーム色の長袖が現われるや一気に脱ぎ去り、紺色のズボンを脱ぐと、穴が開いて見るからに悪臭を放ちそうな、青いラインが入ったトランクス一丁になった。酒造は脱いだ長袖を取ると、香奈子近づき、その口に巻き付けた。
(イヤァ、臭い、臭い!!)
激しく抵抗しようとするも、出歯亀に抑えられて思うように身動きが出来なかった。
(誰か、誰か、助けてぇぇ!あなたぁぁ!!)
香奈子の瞳から涙が零れてくる・・・
こんな奴らに私は犯されてしまうのか?そんなの絶対嫌・・・
だが、この場所に香奈子を救う者は現われない。香奈子は居間に移動させられ、テーブルに両手を突き出されると、酒造はハサミを使い香奈子の衣服を切り始める。出歯亀は、香奈子のスカートを掴むや無理矢理吊り下ろし、香奈子の薄い紫のショーツが露わになる。
「ヘェ、紫のパンティ何て・・・奥さん、欲求不満何じゃないの?」
このショーツを選んだのは香奈子では無く、夫の宏であった。宏と香奈子はいまだに仲が良く、週に一度は性行為に及んでいた。マンネリにならないように、宏は、何枚かは派手な下着も有った方がお互いの刺激になると、通販で取り寄せていた。
(あ、あんた達に見せる為じゃない・・・見るなぁ、見るなぁぁ!!)
そんな心の叫びも空しく、上着も切り裂かれ、少しセクシーなメタル系の紫ブラが露わになる。
「やっぱ、欲求不満だな・・・可愛がってあげるよ!!」
香奈子の耳を舐めながら、ブラを外しに掛かる出歯亀、香奈子が抵抗しようとすると、酒造が髪を引っ張り威嚇する。
(イヤァァ、イヤァァ、見ないでぇぇぇ!!)
激しく首を振る香奈子だったが、無残にもブラは外され、出歯亀はブラの匂いを嗅ぎ、舐め、悦に浸った。
「おいおい、下着よりオッパイでも見学させて貰えよ!!」
酒造が香奈子の向きを変えると、二人の前に香奈子の豊満な胸が露わになる。慌てて隠そうとする香奈子の腕を押さえる酒造、
「出歯亀、お前から可愛がってやれよ!」
「良いのか?ヘヘヘヘ、悪ぃな」
出歯亀は酒造に感謝しながら、香奈子の豊満な胸に顔を埋め悦に浸った。
「ああ、想像してたより柔らかいぜぇ・・・プニプニしてやがる!」
(止めてぇぇ!誰か、お願い・・・お願い)
その時だった・・・
香奈子の願いが叶ったのか、廊下から声が聞こえてくる。
「ただいまぁ!」
その声は香奈子の一人息子、明であった。明は、明日からの中間試験が始まる為、授業が午前中で終わっていた。
(明、助けてぇ、お母さんを助けてぇぇ!!!)
「お、おい、息子が帰って来やがった!」
慌てて逃げようぜという出歯亀に、酒造はニヤリとすると、
「なぁに、息子にも見せてやろうぜ!自分がどうやって生まれて来たかをな!!」
酒造は舌をペロリと舐めると、居間の入り口付近に身を隠した。
「ただいま!・・・お、お前、何を!?」
居間のドアを開けた明が驚愕する・・・
目の前には、薄い紫のショーツ一枚の母が見ず知らずの男に胸を鷲掴みにされているのだから・・・
「や、止めろぉぉ・・・・エッ!?」
止めようと中に入った明だったが、背後から酒造に殴られその場に倒れ込む。
(明、明ぁぁ!!)
口を縛られ呻き声しか出せない香奈子が暴れると、酒造はニヤリとしながら明を蹴り飛ばし、明の目の前に包丁を突きつけると、
「騒ぐんじゃねぇよ!お前の手の指が10本無事で居たいならな・・・」
酒造の凄みを受け、明の闘争心は消え失せた。明の心に恐怖が沸き起る。明は震えながら何度も頷くと、酒造は荒々しく明の頭を撫でると、棚に置いてあったガムテープで明の口、両手両足を縛り上げた。酒造はスッと立ち上がると、
「奥さん、見ての通りだ!息子が五体満足で居たいなら・・・俺達の言う事を聞くんだな!!」
酒造の凄みに全身が震えてくる香奈子、出歯亀は優しく香奈子の胸を愛撫しながら、そっと香奈子の耳元に囁き始めた。
「あいつをこれ以上怒らせない方が良いぜ!何をするか分からないからさ!!」
香奈子はガックリ項垂れると、小さくコクリと頷くのだった・・・