〈愚者達の夜〉-23
『ヒヒヒッ…パパ…もうイキそうだよぉ』
「ッ…!!!」
その宣告に、咲良の視界は真っ暗になった……この醜いオヤジの遺伝子が、自分の子宮の中に放たれてしまう……もしも、このオヤジの遺伝子が、遥かなる旅路の最終目的地まで到達してしまったなら……。
『あッ出るッ!!あふう…んんッ!!』
「うッ嘘だあッ!!やめッ!?や"め"て"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ッ!!!」
あまりに唐突なオヤジの溜め息に驚いた声をあげたが、下腹部の中に煮え滾るようなモノが流し込まれた感覚に咲良は錯乱し、頭がもげ落ちるほどに振り乱した後、やがて力尽きて放心状態になった。
『へへへ…コイツは締まりも良いし最高だぜ?』
『どうやらそのようですねぇ……じゃあ僕も楽しみますか……』
ベッタリと鮮血の着いた幼器を見下ろしながら、長髪男は痛いくらいに膨張した肉棒を挿入させると、首謀者がしたように正常位となり、ピッタリと抱き締めて泣き腫れた咲良と顔を突き合わせた。
『君が居なくなれば、あの店は間違いなく潰れるな……その前に君を捜すのに手一杯で、店どころじゃなくなるかあ?』
「……お母…さ…ん……」
再び幼器を貫かれた激痛に顔を歪ませながらも、咲良は虚ろな瞳で、涙ながらに母親を呼んでいた。
自分が居なければ……どこまでも母親想いな咲良は、自分が汚されてしまったのと同じくらい、母親の心痛を思って心を痛めていた……。
「お願い…ヒック…私を帰して…ヒック…私が居ないとお母さ……ぷぶぶッ!?」
咲良の言葉は、またも唇に塞がれた……惨い仕打ちに感情は爆発するも、今の咲良は性欲処理の為の肉人形に過ぎない……。
『クククク…ピタッと吸い付いて離さないなあ……これは名器ですよぉ……』
『え?本当?あ〜、早く僕もヤりたいなあ』
「お、お家に帰してぇッ!!もう嫌…むぶぶぅッ!!」
もう離して欲しい。もう家に帰して欲しい……そう強く思っていても、幼器の肉襞は、それぞれが舌のように動き、狂っている男根を宥めては舐め回し、もっと奥までと吸引している……まるで、未来永劫に渡って監禁して欲しいとばかりに……。
『あッ…あ…ッ!!さく…咲良ちゃんッ!!』
「あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ッ!!!」
長髪男の遺伝子までも注入され、もはや意識はいつ切れても可笑しくなくなってしまっている……そんな咲良を抱こうとするのは、純真な心を裏切りで返した、あの小肥りオヤジであった。