投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵
【フェチ/マニア 官能小説】

鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵の最初へ 鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 48 鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 50 鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵の最後へ

鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 4.-4

「や……、っ……!」
 備えていた以上に大きな嬌声が漏れて、慌てて友梨乃は息を止めるように口をつぐんだ。指先がヌメりに纏わりつくヘアをかき分け、柔肌の狭間に敏感に唆起しているクリトリスに触れた瞬間、体の奥で蠕動が勃って自覚できるほどの蜜が溢れ出てきた。陽太郎の名を声に出して呼びたいが、口を開けばそれ以上に淫らな喘ぎを上げそうだったから、頭の中で繰り返しながら指先を動かした。部屋の中で弄り合っている時の陽太郎を思い出してくる。友梨乃の唇をはみ、舌先でなぞり、溢れる唾液とともに口内をかき回しながら、スカートの中に差し入れた手が内ももを擽って奥に進んでくる。触って欲しいと言わなくても、舌先で陽太郎の唇に伝えると、指がショーツの中へ入ってきてクリトリスを愛寵し始めるのだ。触られた瞬間、背中を壮快が走り抜けていく。その時の指遣いを真似た。頭が痺れてくる。
 そう、しばらくクリトリスを愛しんでくれた後、陽太郎はその時にはもうトロトロにほぐれ滴っている入口へと指を進めてくるのだ。友梨乃は息を呑んで、指先を陽太郎と同じように奥に進めていった。指先が雫の漏れ出る入口へ触れると、襞をなぞる度にクリトリスと同じくらいの愉悦が巻き起こった。いつもは怖くてここまで指を進められなかったが、もう我慢ができなかった。友梨乃は中指の先を柔らかい門に突き立てるとゆっくりと沈めていく。
「うんっ……!」
 指先が中に入ってくると、広げられていく悦びよりも、受け入れ包み込もうとする自分の内部の熱さと滑りにまた驚いた。そして指を締め上げれば締め上げるほど、下腹部の中から全身に快楽が放たれていく。指を引き、引いた幅以上に差し込みを繰り返しながら、友梨乃は徐々に内部に指を入れていくと遂に奥まで達し、ふとした拍子に一際性感の集中した場所に触れて痙攣したが、息を整えると自分からその場所へ指先を押し当てていった。関節を曲げて手首を動かすと、脚の間から卑猥な音が立つ。自分が立てる音に顔を真っ赤にしながらも、全身をふしだらに爛れ落としていく快感に手の動きを止めることはできなかった。
 彼氏のことを思ってこんなに淫らになっている。自分は陽太郎を求めているんだ。指に纏わりつくこの粘液は、その証拠だ。
 陽太郎に初めて射精を見せられた時は驚いたし、手にまとわりついた精液の感触から連想される生身の男茎が怖かった。だがそれも陽太郎に愛しまれていくうち、自分も陽太郎を愛しみたくなって、彼のスカートからいきり立つ男茎を握り続けていると、手のひらに感じる硬直が陽太郎の体の一部だと思うにつけ恐怖はなくなっていった。何より友梨乃が握ってやると、もどかしげに切なくなる表情が可愛いらしくて仕方がなかった。もっと見たい、と、男茎をどう弄れば陽太郎が焦燥を感じるのかを追究していくと、むしろ愛しい物として扱えるようになったのだ。男の象徴だといっても、陽太郎のものだけは、本心から愛しく思えるし、自分だけのものだと思うと幸福すら感じる。
(もうすぐなんだ)
 枕元に用意していたディルドを握ると鼻筋に押し当てた。陽太郎のものとは違う。これは紛い物だ。わかってはいるが、目を閉じて魂の入っていない張形が額や瞼に触れているのが彼の男茎だと想像しながら、友梨乃は舌を出してディルドの幹を舐めた。樹脂に施された造型の凹凸が馬鹿々々しいほど乾いた感触だった。本物はもっと違う、肉肌の触感を舌に伝えてくるだろう。相反する舌触りから頭の中で想像しながら、今なら陽太郎を口で慰めてやることだってできると思った。恋人のために女がしてやること。それすらできるなんて思えるなら、ほら、やはり本物だ。
「んむっ……」
 友梨乃はディルドを先端から口内へ含んでいった。誰に強いられているわけでもない。彼氏のことを思ってそうしているのだ。張形の隆起が通り過ぎる度に口の中を擦ってくると、友梨乃はもう一方の自分の指に内襞が強く吸い付くのを感じた。大丈夫、この大きなディルドを何度も挿れられてきたけれど、自分の中は緩んでしまっていない。きっと陽太郎を悦ばすことができるだろうと安心した。
 瞼の裏に陽太郎を思い浮かべながら、ディルドの亀頭や傘の縁の凹みに舌を這わせ、唾液が泡立つ音を立てて何度も吸い上げた。握っている手に滴らせた涎が垂れ落ちてくる。唇に糸を引いてディルドを口内から抜き取ると、喉が絡んで小さく咳払いをしたあと、
「……陽太郎くん。しよう……」
 と呟いた。体に拒絶感は起こってこない。友梨乃は感泣して吐息を熱く震わせながら、布団の中で仰向けになるとパジャマを膝まで下ろして片脚を抜き取った。ディルドを脚の間に当てがう。
 瞳を閉じて、膝を開いた向こうに陽太郎が居るのを想像した。男茎が屹立して、自分を貫こうとしてくれている。ディルドなどとは比べ物にならない、血の通った男茎が、きっと自分の中をいっぱいに広げてくれる筈だ。


鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵の最初へ 鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 48 鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵 50 鎖に繋いだ錠前、それを外す鍵の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前