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THE 変人
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瀬奈の真実-7

 それから仕事に戻り、15時の小休憩に入る。食堂に行くと知香と聡美がいた。2人は幸代を見るとニヤニヤしながら話して来た。
 「ねぇ、昨日何かあったの??」
 「あの傷、幸代ちゃんがつけたの??」
興味深そうに聞いてくる。
 「わ、私の訳ないじゃん!関係ありません。」
からかわれているようで気分が悪い。少々ふてくされてしまう。
 「じゃあどうしたのよあの傷?」
 「し、知らないわよ、私。」
苛々があからさまだ。幸代は昼間に知香が海斗とイチャイチャしていたのが気に入らないみたいだ。言葉に棘がついていた。
 「知香ちゃんみたいに可愛い子に手を出して痛い目にあったんじゃないの?あー、男はどうして知香ちゃん見たいに可愛い子に弱いのかしらねぇ。羨ましいわ!」
吐き捨てるように言った。
 「ねぇ、何か私に文句ある言い方に聞こえるけど?」
滅多に怒らない知香が幸代の言葉に低い声で反論する。
 「別に文句なんてないわよ。」
 「あ、もしかして私と海斗さんが仲良くしてたのが気に入らなかった??」
幸代を挑発する知香。当たっていた。図星だった。その言葉に幸代はムキになる。
 「べ、別に〜!?私は海斗さんに気に入られてないから!知香ちゃんみたいに可愛くなれないもん。いいなぁ知香は。誰からも好かれて!」
一触即発の危険な雰囲気に聡美はハラハラしていた。今まで幸代と知香が喧嘩した事などない。お互いを尊敬し付き合っているようにも見える程いい関係に思えた。そんな2人は1人の男をめぐり火花を散らしている。どちらも攻撃的な顔をして睨みあっていた。


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