波立ち始まる海原-3
高速を降り最近話題のショッピングモールに到着した2人。目的のスポーツ用品店に着く。
「うわっ、さすがに大きいですね〜。品揃えも豊富ですね。」
「まぁな。」
そう答えた海斗。まぁショッピング感覚でしか見てないんだろうなぁと言う気持ちで幸代を見ていた。
「あ、これカワイイ♪あ、でもアップウォーマーかぁ。ナイスかカジダスだったら良かったのになぁ。」
「ハハハ」
ブランドで商品価値を決める幸代に笑った。
「海斗さんはお気に入りのブランドとかないんですか??」
「ん?俺??俺はダイマかシマズだな。」
「な、何ですかそれ??」
ポカンとする幸代に海斗はニヤリとした。
「もしかして釣りのブランド??」
「YES!!」
親指を立てる海斗にため息をつく。やっぱ釣りの事しか頭にないんだなぁと感じた。
店内を一周してスポーツ用品店を出た2人。すると幸代が意外な事を言った。
「何か広くて種類も多いですけどどこに何があるか分かりづらいし何に力を入れて売りたいんだかよく分かりませんね。何となくアップウォーマーを売り込みたいのは分かるけど、だったらもっと販促物つけて目立たさなきゃ。あのカワイイジャージーだって提案次第ではナイキやカジダスじゃないけど欲しいって思えると思うんだけどなぁ…。」
(おっ!?)
予想に反して色々と考えて見ていた事に驚いた。
「それに比べて海斗さんの考えたパリの街並みをイメージしたって言うあのレイアウト案はとてもいいと思います。」
海斗は幸代の言葉に驚いた。
「ど、どうしたんだおまえ…!?今日は…」
「え?何がですか??」
「い、いや…。いつになくまともな事を言うから…。」
「そうですか??」
対して気にもしてない幸代たが、てっきりショッピング気分でしかいないと思っていた幸代を少し見直した。
ついでにモール内をブラブラと歩く2人。幸代はさすがに洋服には興味津々でショップを覗いていた。
「海斗さんは女の子のどういう服が好きなんですか??」
「ん?ナマ足全開のイヤラシイやつ!」
自信満々に答える。