取られたくない。-7
自分でもどういう姿でオナニーしているのか分からない。そんな幸代は股をだらしなくがに股にして指を挿入している。妄想では自分の体に腰を振りペニスを挿入する海斗の姿を思い浮かべていた。
「ああん…海斗さん…、気持ちいい…ハァハァ…」
クチュクチュと音を響かせて指で自らの体を熱くさせる。いつのまにか中指と薬指の2本を挿入し快感を求めていた。もはやオナニーする事が恥ずかしいと言う気持ちは消え去っていた。幸代は忘れかけていた女の悦びを甦らせるべく性器内を弄り続ける。
「海斗さん…、あっ…あっ!海斗さん…。」
頭の中は海斗でいっぱいだった。今まで抑えつけていた感情が一気に解き放たれたのかも知れない。海斗を好きだと認めた自分の底知れぬ愛情に気付くのであった。
「ハァハァ…私…こんなに海斗さんの事が好きだったんだ…。どうして今まで反抗的な態度ばかり取っちゃったんだろ…。もっと素直になってればもっと可愛らしい女になれたかも知れないのに…」
後悔する幸代。でもいざ顔を向けて話すと素直になれない気もする。
「ああん…!」
とうとう絶頂を迎える幸代。体のボルテージが最高潮を向かうようとしていた。膣を指で荒らしながら腰を浮かす激しい絶頂。
「あっ、イクっっ!海斗さん…!」
快感に体が宙に浮いたかと思う程の激しいエクスタシーを迎えた。頭が真っ白だ。体の痙攣が止まらない。幸代は譫言のように海斗の名前を呟き余韻に浸っていたのであった。
(私…海斗さんの事がこんなに好きだったなんて…。)
冷めていく余韻が切なく感じる程に胸の中に想いを抱いていた。
海斗をネタにオナニーする程愛おしい…、響きはいやらしいが真面目な幸代の抑えきれない精一杯の行為であった。
気付くとそのまま寝てしまった。幸代はオネショをした子供のような気分で朝、シャワーを浴び仕事へと向かうのであった。