取られたくない。-6
「ハァハァ…。ヌルヌルしてる…。」
愛液をたっぷりと滲ませた性器は指を滑らかに滑らせる。幸代は中指で割れ目をなぞる。
「ハァハァ…気持ちいい…」
1年以上も遠ざかっていた快感に体は敏感に反応する。性器のみならず体全体が汗ばんでいる。乳首を摘まみ刺激を与えながら指は割れ目を割いて奥へと沈んで行く。
「ぁ…、 ぁ…」
体をビクン、ビクンとさせながら自らの体を慰める幸代。まさか自分がオナニーするなどとは思ってもいなかった。
「ハァハァ…いい歳してオナニーするだなんてどうしようもないなぁ…。」
しかしあまりの気持ち良さに途中で止められない。海斗の顔を思い浮かべながらするオナニーは幸代の素直な感情を呟かせた。
「海斗さん…、好き…」
今まで心の中でも口に出してでも言った事がなかった気持ちだ。そんな気持ちをはっきりと口にした事で海斗への想いは募るばかりだ。
「ハァハァ…好きになっちゃった…。」
幸代は中指の腹でクリトリスを撫でる。
「ぁんん…!」
布団の中に潜る幸代の息使い方と喘ぎ声が籠もる。特に激しい息使いにはいかに自分がいやらしいのかを教えられる気分だった。
もう乳首はこれ以上堅くならないであろうぐらいに張り詰めている。そんな乳首を指で押し潰すかのようにグリグリと摘まむと全身に甘い電流が突き抜けた。
「んん…!!」
しかしどんな快感を得ても物足りなさを感じる。それが何故だか分かっていた。女は挿入なくして悦びには満たされない。膣への挿入が幸代の満たされるただ一つの手段だという事は分かっていた。
「海斗さん…」
幸代は自分に挿入しようとしている海斗の妄想を始める。
「入れて…海斗さん…」
海斗のペニスを妄想しながら中指を突き立てる。
「ぁぁぁ…」
幸代の指がビチョビチョに濡れた膣に入って行く。身をくねらせ悶える幸代。濡れた穴に指を入れる感触が物凄く卑猥に感じた。中指はゆっくりと第一関節、第二関節まで入る。そしてグッと全てを押し込んだ。
「ああん…!」
つい零してしまった喘ぎ声に慌てて口を抑える幸代。挿入に身震いしている。幸代はゆっくりとゆっくりと指でピストンさせるのであった。