取られたくない。-4
服の上から胸に手を伸ばす幸代。包み込むかのように手を当てる。
「大きくないけど…でもそんなに小さくもないもん…。」
海斗にいつもからかわれ、密かに気にしている。その膨らみをゆっくりとゆっくりと揉んで見る。目を閉じると段々と気分が高まってくる。両胸を交互に揉み解す幸代。次第に体をくねらし始める。
「みんなオナニーとかしてないのかな…。」
知香や聡美が気になる。そんな事など聞ける訳はなかった。もしかしたら自分が異常なのかとも思う。しかしもう止まらない。右手が体を下る。
「ああん…」
まだ刺激の強い箇所には触れていない。しかしもはや気分的に感じてしまう幸代。ルームウェアのホットパンツとパンティの中に手が入る。
「ああん…」
その後の快感を想像しただけで感じてしまう幸代。ゆっくりと茂みをかき分け湿地帯へと指先が向かう。
「あ…、もうこんなに…」
性器の表面をなぞり手を抜き目の前で確認した。すると指先に付着する自らの粘液にゾクッとした。
「私…エロいのかな…。」
自分に自信が持てなくなる。もはや頭は煩悩にやられてしまったようだ。無意識に着衣を脱いでいた。ベッドの上で全裸で横たわる幸代。
「あ…、鍵閉めなきゃ…。」
さっきの自分のように覗かれたら大変だ。幸代は立ち上がりドアの鍵を閉める。
ベッドに戻ろうとすると姿見に映る自分に気付く。自分で言うのも何たがスラッとしていて美しい裸体だ。幸代は自分の裸体をじっと見つめる。
「男の人はもう少し肉づきがあった方がいいのかな…。」
そう言って体のラインを手でなぞる。鏡を見ていると自分の体を客観的に見ている自分に気付く。幸代はツンと突き出た乳首に指を触れ、そして転がす。
「あっ…ん…」
零れてしまう声に慌てて手で口を抑えた。気を引き締めて口をギュッと閉じる幸代。両乳首をゆっくりと転がす。
「んんん…」
腰がカクッとしてしまうぐらいに電流が走る。鼻息が荒くなる。鏡に映る自分の表情がいやらしく感じた。