仕置人優子、陽子の部屋に潜入す-3
優子にとって、星司に言われなくても、直ぐにでも性悪女の元に走って、その股間を蹴り上げたい。ピンクローターを使って、高慢ちきな女に快楽を通り越した苦痛を与え、泣き叫ぶ姿を見てみたい。そのためにここにきたのだから。
しかし、それは星司がここに居ない事で達成できる行為だ。星司が居るのにはしたない姿は見せられない。星司の存在が優子の心を冷静にさせた。全てを見越した陽子のお遊びだった。
「わ、わかりました。呼んできます」
優子は星司に背を向けると、広いリビングを移動して、陽子の寝室に続く扉の前に立った。
フーッと一息吐くと、できるだけ怖い顔をしながら扉を開けた。
部屋の中の一角に問題の憎い女が居た。
憎い女=陽子は壁の一角を占める複数のモニターを背にして、回転椅子に座った状態で、部屋に入ってきた優子を見つめていた。
問題はその座り方だ。両足の踵が回転椅子の座面に乗せられ、ミニスカートから伸びたスラリとした足が、座面の上でM字に開かれていた。
その足の付け根、女の大事な部分を隠す下着は穿かれていない。その代わり、陽子の右手が股間を被い、卑猥な部分を隠していた。
陽子の体の中で、唯一中指だけが、隠された手の中で、卑猥な肉筋をゆっくりとなぞり、クチュクチュと淫靡な水音を立てていた。
その陽子の口から甘い吐息が漏れた。
「はあん、はあん…遅かったわね…優子ちゃんが来るまで…イクのを我慢してたの…早くここに来てイカせて…」
気持ち良さそうに、蕩けた表情で微笑む陽子。その背のモニターには、このマンションの入口付近、インターフォン付近、エントランスの中、エレベーター内部、そして、今まで優子の居たリビングの情景が映っていた。全部が見覚えのある情景だった。
「何オナってんのよ、変態の覗き魔!」
自分を見る陽子の目が楽しそうに笑っていたので、カチンときた優子の沸点は一気に上がった。
とにかく陽子の気持ち良さそうな顔を、苦悶の表情にしないと腹の虫が治まらない。優子は陽子に向かってツカツカと歩み寄った。
「やあん、ストップ!怒るのはあたしがイってからにしてくれる?」
「バカー!」
「ダメなの?意地悪ね。じゃあ、せめてあたしの話を聞いてからにしてくれないかしら」
「何よ!どうせロクな話じゃないんでしょ。そこに足を開いて立ちなさいよ!おまんこ蹴り上げてやるんだから」
「やあん、あたしのおまんこは、優子ちゃんの好きなキンタマじゃないのよ。蹴っちゃダメよう」
陽子は迫る優子から逃げるように、部屋の中央に置いているベッドの反対側にするりと逃げた。今まで気だるそうにしていたのが嘘のようだ。
「てめえ!」
逃げる陽子を追って、優子もベッドの周りをクルクルと回った。
「まあまあ、とにかく聞いて、そのためにワザワザ優子ちゃんを呼んだのよ」
「アレであたしを呼んだつもり?バカにしないでよ!」
逃げ惑う陽子にイラついた優子は、ベッドの上を飛び超え、陽子の体を捕まえた。
「ひええええ!」
驚いた陽子は抵抗したが、それを優子は力任せにベッドに押し倒した。優子は素早く馬乗りになると、陽子が抵抗できないように、両手を押さえた。
「捕まえたわよ、この性悪女!」