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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈狂宴・後編〉-3

「こ…この……!!このぉ!!」


タムル達が睨んだ通り、景子には叫べる言葉は無かった。
怒り心頭に発して爆発が治まらない激情は、その感情を伝えられる言葉すら選べなくなってしまっていた。

目尻も唇も落ち着かず、パクパクと金魚のように口を動かす様は、遠退きそうになる意識を辛うじて留めているだけだと、タムル達に伝えていた。


『……そのお尻に引っ付いてるのは何?金魚の糞みたいに、貴女のお尻にブラ下がっているのは“何なの”って聞いてるのよぉ?』

「んぎぃッ!?に、二度と優愛の悪口は言うなぁッ!!い…言うなぁ!!」


髪を掴んでいる両手に噛み付こうとするも、その顔の向きは殆んど変わらず、タムルの腕力の前に封じられたまま。
二人の力関係は、数時間前と何ら変わるところは無かった。
その負けん気だけは一人前な景子に微笑みを投げると、タムルは繋がれた身体を跨ぎ、ヒョイと景子の背中に飛び乗った。
そして後手に縛っていた麻縄を解くと、畳まれていた両手を自由にさせた。


「わた…私の上に…ッ……降りろぉッ!!」


皮の袋を被せられた掌に握る能力は無く、背中に跨がって体重を乗せてくるタムルを引き摺り降ろす事も出来ない。
顔面が冷たい床に擦られるのを防ぐ為に、土下座のように床に突いて凌ぐので精一杯なようだ。
そんな景子の髪を後ろからタムルは掴むと、思い切り引いて顔を上げさせ、まさに馬乗りになって身体を上下に揺らした。


「お、降り…ッ!!ぐはぁッ……降りろ、クソがぁ!!」

『ほぅら、走れ糞虫ぃ!!ケツ穴からブラ下げた〈糞〉を引き摺って走れ走れぇッ!!』


下半身で繋がれた優愛が、景子の身動きを封じているのを嘲笑い、タムルは景子に「走れ」と囃し、優愛に罵詈を浴びせた。


『ほら、顔が左に向いたでしょ?早く左回りに走りなさいよぉ!ウヒヒヒィ!!』

「んがあぁぁッ!!ち、ちくしょうッ!!髪を離せぇッ!!!」






景子の長い髪は、文字通りの手綱となってタムルに握られていた。
左の髪を引っ張られれば顔は左に向き、右に引っ張られれば顔は右を向く。
怒髪天を衝きながらも操り人形にされる景子は、専務やサロト、そして部下達の笑いの的とされるしか無かった。


『アンタ達、早くこの糞虫の脚の縄を解いてやって!走り出したくてウズウズしてるんだから』

「く…糞虫糞虫って煩えんだよ、クソオヤジがぁ!!」


ついにH形の拘束台から景子は放たれる事となったが、背中にタムルが乗っかり、下半身で繋がれた優愛が邪魔になって身動きは取れないままだ。

背中から跳ね飛ばそうと両足を屈伸させようにも優愛の足が邪魔をし、削られていく体力に見合うだけの抗いにはならない。

床に着いた両腕は小刻みな震えが生じ、長い間立ち膝のままで拘束されていた両足は、痺れが起きてタムルの体重を支えられなくなっていった。



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