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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈狂宴・後編〉-2

「ふぎぃッ!!ぎぎッ……!!」

『ああん……貴女のその瞳が私を狂わせるわぁ……とってもクールで凛々しくて……』


これ程まで殺意を爆発させた眼光を放っても、タムルは怯むどころか、その姿を喜んで見てくる。
それは、タムルが欲して止まなかった、鋭い牙と爪を持つ〈闘う美女〉だったからだ。


『……麻里子の怒った顔を見てみたかったわぁ……あの牝豚、ちょっと意気地無しで物足りなかったから……フフ……貴女なら、私を満足させてくれそう……』


……あの気位が高かった麻里子を、はしたない性家畜にまで堕としたのは、このオヤジだ……人をあそこまで狂わせ、快楽の虜にさせてしまう“調教師”が、仇討ちに燃える景子と改めて対峙し、その汚らわしい食手を伸ばそうとしている……妹の凌辱シーンを目の当たりにしても発狂せず、再び牙を剥いた姉が、どこまで“自分”を貫けるのかを試そうとしている……その異常者の笑顔は、景子とは真逆を向いた狂気に満ちていた……。


『春奈、ワシと一緒にあの“糞虫姉妹”が虐められるトコを見ようではないか……オイ、そこの糞豚を何処かに連れていけ!全く汚くてかなわん……』


狂気を孕む者はタムルだけでは無い。
サロトは凌辱が終わり、すっかり用済みとなった奈和の退去を部下に命じると、顔を崩して春奈の傍に駆け寄り、意識が遠退いて項垂れている頭を胸に抱き締め、頬を擦り寄せた。


『ん〜、可愛いのう春奈は……ほれ、あの景子の怒った顔を見てみろ?……なんじゃ、寝ておるのか?』


サロトは春奈の意識を取り戻す為、胸の中に埋まる頬をベチンと叩き始めた。
失神する事で精神の崩壊から逃れていた意識は再び引き戻され、あの醜悪なデブオヤジの笑顔と、玩具で繋がれてしまった喜多川姉妹の哀れな姿を瞳に捉えてしまった。


(ま…まだ…続けるの……?止めて……二人を…許して……)


ぼんやりと霞む瞳には、後ろ手に枷を嵌められ、死んだように床に顔を着けた優愛と、タムルに髪を掴まれて喚き散らす、景子の惨めな姿が映っていた。

何処まで苛烈に虐めれば気が済むのか……?

悲劇の姉妹は、まだ惨劇の只中から逃れられない。
変態オヤジが景子の肉体で射精に至るまで、その食手はしつこく絡み付いて離さない筈だ……。


『ウフフッ……ずっと喋れなくてイライラしてたでしょ?ほら、外してあげるわ』


タムルは、景子の口に噛まされていたバイトギャグを外すと、滴る唾液を美味そうに舐め、蕩けた眼差しを向けた。
景子には、もはや勝ち目など無く、悔しかったら噛んでみろとの嘲りが、透けて見えていた。



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