Mの魔性-5
職場で尊敬する上司の緊縛姿を見つめる翔太。折檻を求める奈緒の姿が、またいつもと違った妖艶の雰囲気を醸し出している事に見とれる。M女の目…、少なからずとも翔太に加虐心を芽生えさせる。
「迷わないで…?こんな腐りきった淫乱な上司を教育して…?安本君の鞭で私を反省させて…?お願い…」
「部長…」
翔太の手がピクンと反応する。
「部長の為なら…何でもします…」
決意を感じさせる目に奈緒は体をブルッとさせる。
「お願い…。」
「はい…。」
とうとう翔太は鞭を振り上げた。その瞬間、イキそうなくらいの興奮を感じた。振り上げられた鞭がしなりを上げ自分の体に向かってくる。
(来た…!)
目を閉じて快感となりうる痛みに興奮を隠せず蜜を滲ませる奈緒。そして鞭が奈緒の肉体を叩く音が響いた。
「ああっう…!」
痛みに顔を歪ませて顎が上がる。すぐにジンっとした痛みが奈緒を襲う。
「だ、大丈夫ですか…?」
心配になる翔太は気弱そうな顔で奈緒を見た。奈緒の顔は苦痛だけではない潤しささえ感じる独特の表情をしていた。
「もっと…」
「えっ…?」
「もっと強く…。ハァハァ…遠慮しないで…もっと…」
瞳が何とも言えない輝きを放っている。痛め付けられているのにどこか嬉しさを感じる瞳が不思議だ。奈緒の言葉が脳に蔓延した翔太の腕が再び鞭を振り上げた。
「ピシッ!!」
奈緒の胸に撓る鞭。豊満な胸がプルンと揺れ赤く腫れる。
「ああっううん…!!」
鼻にかかった喘ぎ声を響かせる奈緒。
「もっと…」
翔太の頭の中にはもっとという奈緒の声がぐるぐると回り続けた。その声は次第に鞭打ちの躊躇いを消していく。
「ピシッ!」
「あっう…!」
「ピシッ!」
「ああん…!」
「ピシッ!」
「あっうぅぅんっ…!」
奈緒の全身にどんどんミミズ腫れが浮かんで行くのであった。