秘密の四角関係(2)-2
「で、永井さんの『色々』って?」
「あ、それは気にしないで」
「そりゃないだろ〜俺は話したのに〜」
悠也はガッカリしてみせた。
「さっきの話、先生も知らないんだぜ?学校関係で話したのは永井さんが初めてだよ」
「そうなの?」
「うん。間違いだったら悪いけど、見た感じ、永井さんも家庭に納得いってないでしょ?」
「………」
「さらにもう一つ悩みがある。少なからずさっき見てたあの本に関係あるよね?」
「ど、どうして…」
「全部顔に描いてあるよ」
悠也はニコッと笑った。
「無理に話す事はないよ。ま、気が向いたら声かけて」
そう言うと、悠也は教室を出て行こうとした。一人にした方がいいと思ったからだ。
「さ、坂井君」
「ん?」
出て行こうとしている悠也を、早紀が止めた。
「聞いて欲しい話があるの…」
「どうぞ?俺でよければ」
悠也はそばの席に座った。
「実は…」
早紀は重い口を開いた。
「なるほどね…」
「どぉかな…」
「それは…俺ではどうにもできないなぁ」
「だよね…」
早紀は苦笑した。
「ただ…」
「うん」
悠也が窓際に歩いて行くのを、早紀が目で追う。
「もしそれでその二人が軽蔑したとしても、俺はしないよ」
「………」
「世の中いろんな人がいるからさ。みんな軽蔑しても、俺は絶対しないよ」
「坂井君…」
有美と友香は、静かに早紀の話を聞いていた。
「それで思ったんだ。坂井君に調教して欲しいなって」
「ふ…ふふふ…ははは…」
有美と友香は顔を合わせ、笑い出した。
「何で笑うの?」
早紀はやや声を荒げた。
「ごめんごめん」
「実はね」
有美は呼吸を整えた。
「ちょうど同じ時期に友香が私に打ち明けてきたの。『私、普通じゃない』って」
「その時には、もう早紀と微妙になっててさ、有美に話したんだ。そしたら有美も一緒だって」
「一緒?」
早紀が首をかしげる。
「そう私たち、その、SMに興味があったけど、話したら軽蔑されるんじゃないかって思ってたんだ」
「そうなの?」
「そう。だから、話してくれたら良かったのに」
「なんだ。そうだったんだ…」
静寂の空間は、一変して三人の笑い声で包まれた。
そこにいたのは、仲の良い頃の三人だったに違いない。
「あふ…はぅ…」
悠也の部屋は、熱い熱気に包まれていた。
「そう、上手くなったな」
悠也の剛棒を、美穂の豊満な胸が包んでいる。
美穂はわずかにでた亀頭に舌をあてている。
浅く腰掛けた悠也の股座で膝立ちになっている美穂の股間には、クネクネと蠢くバイブが入っていた。
「ありがとうございます」
美穂は嬉しそうに微笑むと、胸を一層強く寄せた。