田-6
「もちろん泊るところはないよな?」
「はい」
「ここに空いている部屋があるから。好きに使っていいよ」
「本当ですか?」
「というより、ここに泊らないと無理。5時から仕事をスタートさせるぞ」
「5時・・・」
「まぁ、先に石島に許可を取るんだな。会社がOKを出さなきゃ無理だろ」
「はい」
売り言葉に買い言葉で
農園のお手伝いをする事になりましたので。と、
とにかく、去年から繰り越した有給と今年の分と合わせて
丸々休みを取らせてもらうことにした。
石島さんは苦笑いで「そこまでするか?」と半分
呆れていたが、あのレストランはどうしても成功させたい!
その後、母に連絡して
動きやすい洋服を送ってもらう手筈を取った。
夜は片桐さんが簡単な男料理をご馳走してくれて。
「明日は4時半に起きろ」と
笑って自分の部屋に引き揚げて行った。
4時半なんかまだ夜じゃん・・・・
そんな風に思いながら
携帯のアラームを最大の音量にして
4時にセットして、夜の10時に寝てしまった。
いつもなら、まだドラマを見ている時間だ・・・
今日のドラマは何だったっけ?
そんな風に思いながら私は完全に眠りに着いた。