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田園シンデレラ
【女性向け 官能小説】

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そんな私の熱意に少し考えてから、片桐さんは

「仕入れる側は?横手さん・・・って言ったっけ?
横手さんはどれだけ無農薬野菜の大変さを知ってる?」

「・・・・知りません」

そこで知っていると言えれば良かったのかもしれないけれど、
いくら本で勉強したって
農家の大変さは想像がつかない。

「なら、卸せない」
「なぜですか!」
「俺は野菜を愛している。無農薬がどんなもんだか知らない所に卸す気はない」
「私も勉強します」

「ほ〜」
「勉強します」
「どうやって?」

「ここでしばらく働かせてください」
「は?」
「農園の仕事を手伝わせてください」

「あんた・・・自分の仕事は?」
「片桐農園と契約を取ってくることが私の仕事です」

「ふ〜ん」
「無農薬を知らないと言うなら、教えてください」

片桐さんは日焼けしたその顔でニヤッと笑った。

「農園の仕事に我慢できるなら。卸すのを考えてやっても良い」
「本当ですか」
「ああ。頑張れたら、な?」
「はい!」

私は来年の主任試験の合格のために
ここは絶対にまとめたい企画だった。



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