その4-3
「お母さんただいまー。」
「おかえりなさい、あら?友達?」
「うん、同じクラスのね、優って言うんだ。」
「あ、初めまして、お邪魔します。」
「ねえお母さん、確か僕がまだ履いてないパンツまだあったよね?」
「あると思うけど、いきなりどうしたの?」
「それさ、優にあげてもいい?」
「あげるって…あら、優君も女の子のパンツ穿くの?」
誠のお母さんは笑顔で答えている。
変に思ったりする様子は全くないようだ。
誠は優が止める間もなく、事の経緯を話した。
その間、優は顔を真っ赤にしている。
「まさかうちの子と同じような子がいるとはねぇ、うちはね、親が押し付けたりするのはなるべくしないようにしてるの、パンツだってそう、個性があっていいとおもうの。」
そして誠のお母さんは立ち上がり、ドアの向こうに行ってしばらくして戻ってくると、手には数枚のショーツが。
「好きなの持って行きなよ!僕たちの友達の証。」
なんだかよくわからない言葉だ。