淫愛-5
「……お腹の中、いっぱい出ちゃったね」
「……ごめん」
「赤ちゃんできちゃうかなぁ……」
「……ごめん」
「後悔してる?」
「それはない」
言い切る翔太の顔を見て、夕月は笑った。
「そうなんだ……」
「ああ、妊娠したら、夕月はもう僕のものだろ?」
「妊娠しなくたって、もう私は翔くんのものだよ?」
「……そうか」
あれから数十分、落ち着いた二人は裸で抱き合っていた。
その顔は二人とも笑顔であり、中途半端に開いた距離は完全に埋まってしまったようである。
「……どうするかなぁ」
「何が?」
「だって夕月、誘拐されたことになってるんだよ?数年間は塀の中を覚悟しなくちゃな」
「ああ……適当に家出してたことにするよ」
「えっ……でも」
「いいの、そんなことより……」
夕月は翔太の肩を掴むと、そのまま力を込めて馬乗りになる。
急な展開に思考がついていかない。
「ゆ、夕月!!?」
「ねぇ……続き、しよ?」
ニタァと口を歪める夕月。その顔は妖艶で、翔太はゴクリと喉を鳴らす。
夕月は元々好奇心旺盛な少女。彼女の興味は性的な方面に向いたようだった。
翔太によって牝の悦びを刻まれた夕月は貪欲に快楽を求める。
二人はそのまま、快楽の海に溺れていった……