アラフォー由美子の初体験-6
7.
東京に戻ると、由美子は会社にシドニーへの転勤を承諾した。
センターをシドニーに移す為の準備が始まって、慌ただしい日が続いた。
シドニーセンターのイントラネット構築プランが完了した夜、シャワーを浴びながら由美子は欲情した。想いが博に馳せる。
あの時の、博の指先の感触・・。
シャワーを出ると、由美子はデジカメを取り出した。
ベッドの上に腰を落ち着かせると、焦点を接写に切り替え、股の間に構えてみる。液晶画面を恥毛が覆う。
角度を調整して指先で恥毛を掻き分けると、クリトリスが中央に浮き上がり、そこから左右に分かれて下に伸びる小陰唇が映し出された。
更に股を開いて指先を大陰唇に当てると、小陰唇はピラッと開いて、サーモンピンクの谷間が覗く。谷間を下に辿ると、ヌメヌメと濡れて光る反射の向こうに窪みがあり、目を凝らすと、中央に小さなブラック・ホールが見える。
由美子は、シャッターを切った。画面は停止し、膣口の上に時計マークが現れたが、数秒の後に再び元の画面に戻った。
由美子は画像を再生画面にして、たった今撮影した自らの処女膜を確認すると、バスローブを羽織って、パソコンの前に座った。
<秋山博様
先日は大変お世話になりました。
あの夜の事は、大変申し訳なくお詫び申し上げます。
私とて、秋山様を想う気持ち、秋山様の愛をお受けしたい気持ちは十分にあったのですが、その前にお話しておかなければならない事情があったのです。
ここに私の気持ちを分かって頂きたいため、写真を貼付します。全てを博さんにお見せします。
何故なら、私の心の中で、博さんは既に他人以上の存在になっています。博さんと呼ばせて下さい。私は、博さんのものです。
写真をよくご覧頂ければ分かると思いますが、私は未だ、男性と交接した経験がありません。若く見えますが、39歳になります。高年初交に伴う困難に就いて、色々と聞いております。あの時、素直にお気持ちをお受け出来なかった私の不安を、お分かり頂けたら嬉しいのですが。
若し、次の機会をお許し頂けるのでしたら、万難を排して博さんと悦びを共にしたいと心に決めています。
シドニーに転勤する事にしました。
又、お目に掛かれれば、嬉しゅうございます。
由美子 >
由美子は、Eメールへの入力を終ると、ためらうことなく発信のアイコンをクリックした。
面と向かうと言い難いことも、パソコンに向うと、事務的に処理することができた。
発信が終ると、疲れを覚えた。大変な事をしてしまったのではないかと、胸が震えた。
その夜は、いくら激しくクリトリスを刺激しても、博の困惑した顔が脳裏に浮かび、欲情が減退した。不安に追われるように指先がクリトリスを擦っても、オルガスムスに達することなく、眠れぬままに朝を迎えた。
その日は、パソコンに向う気も起きないまま、一日置いて、ようやくEメールを開いた。
プロバイダーからメールを呼び込む数秒の間、由美子の胸は不安と後悔に震えた。
博のメールが届いていた。
<由美子さま
写真を拝見して、正直ビックリしました。そして感激しました。
多くを申し上げる必要は無いでしょう。私も、ここに写真を貼付します。
私は当然のことながら童貞ではありません。併し、健康については保証します。
由美子さんの不安も、よく理解できます。安心して、私に任せてください。
由美子さんに、私の愛の深さを分かって頂ける時が一日も早く訪れることを、一日千秋の思いで待っています。
博>
写真は2枚添付されていた。
由美子は、最初のアイコンにポイントを合わせると、ダブルクリックした。
映像が、画面に現れてくる。
丸いずんぐりした、黒ずんだピンクのその物体は、新幹線の機関車の先頭のようだ。ずんぐり頭の中央に、縦長の線が見える。よく見るとその線は割れ目のようで、キラキラ光る液体が盛り上がり、糸を引いて滴り落ちんばかり。