逃亡-18
「いや…、いやっ!」
激しくイヤイヤする瑞紀を焦らすように、じりじりと先端を押し進めていく。
「あっ、い、痛いっ…」
身体を突き抜けて走る破瓜の痛みに、瑞紀は身体を固くする。
「まだ半分も入っていないぞ。少し辛抱すれば、すぐに気持ち良くなるさ。」
緋村は両手で瑞紀の腰をつかんで、ぐいっと突いた。肉棒の先端が肉襞にめり込んでいく。
「あうっ」
前後運動が加わった。肉棒は行きつ戻りつしながら徐々に進み、とうとう根元まで秘唇に埋まる。
「ううっ…」
呻き声とともに、閉じた瑞紀の目から涙が流れ落ちた。
緋村がピストン運動をするたびに、下腹部が圧迫された。陰茎が肉襞を犯し、内部を刺激するたびに、薄い隔壁を通してアヌスに言いようのない刺激が押し寄せてくる。
下腹で嵐が渦巻き、瑞紀は歯をくいしばって耐えた。アヌスに力を入れて、もらさないようにと懸命にこらえた。冷たい脂汗が額ににじんでくる。
「も、もう…だめ、…トイレに行かせて…」
「漏れそうなのか?」
「は…、はい…」
「そうか、それはまずい。この状態で漏らされると、さすがに困るからな。」
そう言いながら、緋村は陰茎を引き抜いた。トイレに行かせ
てもらえるものと期待した瑞紀だったが、それは甘かった。
「これで、出ないようにしてやろう。」
緋村はカバンの中からアヌスにする栓を取り出した。
「そんな…」
瑞紀の顔が泣き出しそうに歪むのも気にせず、肛門に栓をすると、緋村は再び剛棒を打ち込み直した。
「あうッ!」
下腹部と陰部の両方に激しい痛みが走る。瑞紀の可愛らしい顎が突き上がり、手首を縛り付けられた掌がギュッと握られた。
開通したばかりの狭い道がピクピク痙攣して、肉棒を締めつけてくる。その感触を楽しむように、緋村は瑞紀の腰を押さえてつづけざまにえぐった。
「あッ、あッ、あッ…」
瑞紀の唇から途切れ途切れに、喘ぎが洩れる。
緋村は次第にストロークのピッチをあげていった。からみついてくる肉層を押し広げるように、剛棒を埋め込む。
「あ…、ああ…、あんっ!」
膣深く突かれ、瑞紀は体を弓のように反らせながら喘ぎ声をあげている。クチュッ、クチュッと淫裂から音がしてきた。
「どうだ。感じてきただろう?」
「うッ、うッ、うッ…」
緋村の言うとおり、痛みの奥にジワリと性感が生まれるようになっている。下腹の痛みと便意に快感が入り混じって、瑞紀はもう何が何だかわからなくなってきた。
「イクぞっ!」
緋村が叫んだかと思うと、瑞紀は胎内の物がビクンビクンと痙攣するのを感じた。男が中で発射したのだ。
緋村がペニスを引き抜いた。その瞬間、何度目かの便意の波が襲ってきた。これまで以上の強い痛みが下腹部に走る。今度は到底、我慢できそうになかった。
「お願いします…。ト、トイレ…」
泣きべそをかきながら哀願する瑞紀だったが、緋村からは冷たい答えが返ってきた。
「屋外なんだ。ここでやれ」
そして、アヌス栓を引き抜く。
それを見つめていたFNCの現場ディレクターが、カメラマンに指示をした。
「おい、肛門をアップで映せ!」
「えっ、いいんですか…」
そんなことをしたら、肛門から排泄する生理反応がまともに中継されてしまう。そんな映像を電波に乗せることを、さすがにカメラマンはためらっていた。
「かまうもんか。あの天下のJBCがオ××コのアップを放送したんだぞ。物見高い視聴者はFNCに期待しているさ。なーに、ここまでくれば、世論の批判を浴びる時は、マスコミ全社みんな一緒だ。」
ディレクターの声はすっかり興奮しきっている。
瑞紀は必死でこらえた。いったん堰を切ったら、とめどなく噴出してしまうということがわかっていた。排便姿を全国に放送されることを考えると、生きた心地がしない。
「うう…」
ボンネットに顔を伏せて呻き声をあげる瑞紀を、緋村はニヤニヤ笑って眺めている。
FNCのカメラは肛門のアップを映し出していた。褐色がかったピンク色の粘膜が懸命に耐え、ピクピク痙攣しているのを日本中が見守っていた。すぼまった襞が盛り上がったり、へこんだりしている。
しかし、とうとう限界が来た。
「いやーっ、見ないで、お願いーっ!」
瑞紀は駐車場中に響き渡るような大声をあげた。
しかし、TVカメラの群れは、彼女の姿をあますところなく中継したのだった。