緊縛調教-1
奈緒から聞き出した話の中で、旦那の帰宅時間は23時以降だとの事実を掴んだ田宮は、退社後から23時までの間に奈緒を部屋に招き入れる事を決めた。それを告げられた奈緒は拒む事は出来なかった。帰宅は人の目もある為それぞれバラバラに、マンションへ帰り田宮の部屋を訪れる事になった。銀行でそれぞれ帰宅し、マンションへ帰った奈緒はそのまま田宮の部屋を訪れた。
「入れよ。」
奈緒を招き入れ鍵をかける田宮。不倫人妻…、そんな目で見るとますます奈緒がエロスの塊のような女に見える。
「着替えなさい。」
田宮は銀行の制服を渡す。奈緒は俯きながら制服に着替えた。
「似合うね。ククク!今日からは男を惑わす君のどうしようもない性欲に罰を与える。体に君の不貞さを叩き込む。」
その言葉に恐怖を感じた。その奈緒の背中を押しドアの前に立たせる田宮。
「君の為に用意した部屋だ。ま、入れよ。」
田宮がドアを開ける。
「えっ…!?なっ…」
中を見て呆然とした。部屋の中に並べられているおぞましい器具の数々に心の底から震え上がる。人間を吊すためにしか見えない機材、三角木馬と呼ばれるもの、そして手錠、縄…いわゆるSM用具がぎっしりと並べられている。当然それらが自分の為に置いてある事はすぐに分かった。
「これからこの部屋で君を教育する。」
「…」
恐怖で足が動かない。そんな奈緒の背後から抱き着き囁く田宮。
「大丈夫だよ。徐々に慣らしてあげるから、ね?」
その言葉に鳥肌を立てた。どれもこれも新品だ。自分の為にここまで揃えたかと思うとますます怖くなる。
「たっぷりと調教してあげるからな、奈緒…。」
田宮は背後から抱き着きながら押すように奈緒を吊り下げ機材の下まで誘導する。して手錠をかけられ、手錠にセットされた縄を吊り下げにかける。縄を引き奈緒の足が床に着くか着かないかの位置で固定する田宮。奈緒の体は伸びきる。
「ククク!たまらないよ…」
折檻される直前の女の姿に胸が躍る。奈緒が部屋を見渡すと何台かのハンディカムが設置されているのに気付いた。自分の人に見られたくない映像が記録される恐怖も感じた。しかし体を拘束されてしまった今、もう時既に遅しだ。奈緒は若干手首に痛みを感じながら、これから行われる行為に恐怖を感じていた。