突然の悪夢-4
次の日。サイトは少し上機嫌で出勤した。
さゆり「あらあ、サイト君、今日はなんだか上機嫌じゃない?なんかいいことあった?」
サイト「いや、別に。なんでもないよ。ただちょっとした人情というか、人もそう捨てたもんじゃないなって思ってさ。」
集団レイプされた夜から、少し人間不信に陥っていたサイトだったが、昨日会ったゆうこは意外にもまともで、話のわかる子だった。妊娠させてしまった問題もなんとか楽観視は できないものの、片がつきそうだ。金銭的な痛手は少しあるが、まあ仕方ない。昨日いいことさせてもらった額だと思えばそれほど高くもないさ。サイトはそう思っていた。
サイト「あれ?」
そんなこと考えている時点で、俺はゆかりに特別な感情を抱いていないか?そう疑問に思ったが、あまり考えないことにした。そもそも中学生との恋なんて普通あるはずないのだ。 考えても答えはでてこないさ。だれかにアドバイスを求めるわけにもいかないだろう。
さゆり「ふうん、なんだか怪しいわねえ。」
さゆりは結構敏感だ。
京子「その勘は、あたっているかもね。」
サイト「京子?いつからそこにいた?」
京子「いつからここにいないと錯覚していた?」
謎の言葉を吐く京子。京子は意外とマニアックなところがある。
そうして、少し勘付かれている気もしなくもないが、いくら勘がよくても中学生に逆レイプされて妊娠させちゃったなんてこと当てられるはずもない。 ふふっ。夢にも思うまいよ。俺はほんの少し貴重な体験をしたことに優越感を感じていた。悪夢のようなできごとも終わってみればなんとやらだ。
そしていつものように仕事を終えた俺は家路につく。
サイト「ふふん♪」
少しルンルン気分だ。今日もゆうこがいて、「私中だしし放題だよお。今日もしてえ。」とか誘惑してきたりしてな。
そんなあるはずもない妄想に取り付かれる。
サイト「ん?」
マンションの前に、見慣れない女性がいた。いや、あれはまさか・・。もう1ヶ月以上たっているので、すぐには気づけなかったが、あれはこないだの 中学生集団の1人だ。それも率先して俺を襲ってきたリーダーのようなやつだ。
リーダー格の女「あぁあら、ダーリンおかえりいん。」
サイト「だれがダーリンだ。こないだのことは許してないぞ。なんのようだ?」
家を知られている理由は知っている。ゆうこから聞いたからだ。それにしてもなんのようだ?ゆうこのことで俺を脅しに来たか?
リーダー格の女「名前まだだったわね。私はまゆり。ゆうこのことは聞いたわ。大丈夫、あたし口が堅いから。」
サイト「ふん、信用できるか。それにあれをバラされて困るのはそっちのほうだろう?」
まゆり「あら、脅迫?案外鬼畜ね。大丈夫よ。だれにも言うつもりはないから。」
サイト「そうか、用がないなら帰ってもらおうか。ゆうことはもう話がついてるし、いまさらおまえがでてくるのもおかしな話だ。それとも反省しましたって謝りにきたのか?」
まゆり「ふふっ、ゆうこのことではないわ。それよりさっきからゆうこの話ばかり。妬けちゃうわ。ダーリン♪」
サイト「いいかげんにしろ、もう用がないなら帰ってくれ。邪魔なんだよ人の家の前で。」
まゆり「実はあたし・・・・妊娠しちゃったの。」
サイト「はぁ?」
驚愕の告白。予想だにしていなかった。たしかにあの夜中だしした女は他にもいたはずだが、そんなことって確率的にありえるのか?俺は神様を呪った。