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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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最期の、デート-4

「じゃじゃーん♪どうっ!?」
「ちょっとぉー、詰め過ぎじゃない?」

ホテルのバイキング会場で、アホ見たいに大好物のカステラを皿一杯に乗っけ、それを
 得意気に私に見せ付ける彼、母も陽気に笑いながら横で突っ込み。

全く、一体どうしたと言うんだ彼は。旅行の日から朝からずっとこんなテンション。
 まるで普段の自分が居る見たい。

「杏は食べないの?、あーホラ!向こうで刺身があるよ、寿司じゃないけどこういうのも
ありだよね?」
「まぁ…」

大して私の皿はまるで寂しく、少量のサラダにお肉が少々で。

「良かったら僕、取ってきてあげようか!?」
「いーよ、別に…。」

全く、本当に解ってるの?貴方もうじき死ぬのよ、それなのにヘラヘラと。

「…どうしたのさ?せっかくの楽しい旅行だって言うのに…笑って!ホラホラァ♪」
「……。」

テンションが高い彼を尻目に、不機嫌なツラの私、顔を覗き込んでくるも背け。

「杏……もしかして今、ダイエット中?それなら気にしなくて良いよ、君は充分」
「てぇすおてめいくぅっ!!」

謎の呪文っぽい意味不明な言動を放ち、そんなウザイ彼に背を向け、向こうへツカツカと
刺身のある方へ去っていく。

「やっぱ食べるんだ…」





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