10.知らずに上がった舞台-11
おずおずと膝を離し、左右に開いていくだけで、秘所の入り口が解れて奥で村本に発掘された例のウィークポイントがひとりでに迫り動くのがわかった。
「ほら、肘掛に脚乗せて?」
村本の言葉に操られるように、片足ずつソファの肘掛に載せていく。
(やっ……)
下腹部に力を入れても、奥から愛液が漏れ出てくるのを留めることができなかった。脚をほとんど伸ばすような格好であっても、もともと柔軟な股間は痛みなく大きく拡げることができた。その角度によってミニスカートの裾は十分に捲れ上がり、秘丘の頂が影となって露出し始めている。
「んんっぐっ!!」
ニチュッ、っという一際大きな音が聞こえてきて、亀頭の先から迸った透明汁の飛沫は放物線を描いて悠花の体を大きく飛び越えていった。人並み外れた美脚の悠花が、大胆な角度で脚を開いたポーズは村本の視覚には刺激的すぎた。こんな姿を強いることができる関係を結んでも、今やネット中のキモオタたちの羨望の的となったスタイル抜群の美人モデル、今年のグラビアクイーンはほぼ間違いないだろう悠花の開脚は、前回同様、いやそれ以上に村本の男茎を見ているだけでトロけそうなほどに刺激してくるのだ。
「はあっ……、ほ、ほらぁ、悠花ちゃん。イ、イヤラしすぎるよ、そのカッコ……」
と村本は手を伸ばして、開脚により捲れ上がったミニスカートの裾を握ると、グイッとウエスト近くまで引き上げて全てを露出させた。
「……すげぇ」
率直な声が竜二から漏れた。正面から捉えるモニタには、素人ではそういないほどのスタイルをもった若い女が、ソファなんぞの上で思いっきり開脚して秘所を丸出しにしているのだ。しかもその肝心な場所に、手入れがキレイに行き届いているが故に、却って慎ましい程度に飾るヘアが濡れ萎れているのも、入口の花弁が緩んでいるのもよく映っていた。
「まだまだ開発中って感じだけどな、瀬尾悠花ってのは、かなりスキモンみたいだぜ」
健介は体格が良く、外見は一目でその筋とわかる風貌ではあるが、地は端正な顔立ちをしているため女にはよくモテた。ローティーンの頃から色んな女と付き合うことができたし、恋人関係でない女も抱くことができた。組織の一員となってからは、借金に塗れた女を表裏の風俗に貶したり、性交のためだけの愛人として売るために、仕事として女を抱くこともしばしばだった。多様な女を抱いてきた経験に照らしても、モニタの中の瀬尾悠花とかいう芸能人は、羞恥や屈辱によって性感が高まるという素地を持っているのが伝わってくる。
「やっぱ、かなりのエロ女だよな? 結構気ぃ強そうな感じだけどよぉ。たまんねぇな、こういう女が変態プレイでヨガりやがるのは」
健介は下衆な笑いを浮かべる竜二を、ニヤリと笑って見て、
「ま、モデルとかなら今までチヤホヤされてきただろうからよ。村本のブタみたいな変態オヤジにキモいことされまくって、ものすげぇギャップでおかしくなってんだろうよ。まだ、『イヤッ』とか可愛らしく言ってやがるところを見ると、堕ち切ってはねぇんだろうがな」
奇妙に冷静に分析する。
「ぎゃははっ。『顔はダメッ』とか、フリにしか聞こえねえんだけどよぉ。あんなキレイに化粧とか――、おっと?」
村本がソファの側に膝をついて、肘置きに乗せている開いた脚を越えて、股間の中心に腕を差し伸ばしてきた。
「悠花ちゃん……、ああ、もうヌルヌルだよぉ」
濡れて緩んでしまっている扉口に二本の指を当てがって撫でほぐすと、接点から愛液の湿音が鳴った。男の指が敏感になった入り口の周辺を、悠花の漏らした羞しい滑りを活かして弄ってくると、
「んぁっ……! あっくっ……。やっ、こんな……」
はしたない声を聞かせたくなくて必死に押し殺そうとするが、苦しい体勢であるにもかかわらず腰が上下に跳ね動いてしまう。前回はいきなり挿入された。しかし今回は愛撫を加えられて、恋人でもない男の指遣いであるのに、それに反応して奥から新たな愛液を漏らしてしまう。入口近くまで漏れた愛液は指に掬い取られて、秘奥の口を閉じている柔肉の淵に周辺に塗り伸ばされ、さらに悠花の性感を煽ってくる。
「悠花ちゃん……。指マンしてほしい? 悠花ちゃんも気持ちよくなりたいでしょぉ?」
一瞬指先が入口への侵入をしてきたと見せかけて、すぐに引かれ淵を滑りとともになぞってくる。
「んんっ……、や……。そんなの、入れないで」
辛うじて悠花は言うが、指先が進入路を突っつく度に卑猥な音を鳴らし、中を押し広げてくると見せかけて引かれてしまうのが恨めしく焦れてしまっていた。