輪姦の宴-2
『ごめんね、貴方を引きずり込んでしまって・・ でも、分かって欲しかったの。私の秘密を誰かにカミングアウトしたかったの。そして、できれば同じ趣味を分かち合える、誰かが欲しかったの。それが、貴方なの』
真奈美は、勝手なこと言わないで、と言いたかったが、声にならなかった。やるせない気持ちで心が一杯になり、目頭が熱くなった。
「ねえさん・・ う・・ううっ・・」
真奈美は受話器を持ったまま、泣き出してしまった。
『真奈美ちゃん! 真奈美ちゃん・・ 辛かったの? ごめんね・・ ごめんね・・』
真奈美はひとしきり泣いた後、ようやく言葉を返した。
「大丈夫・・ 大丈夫です・・」
沙夜子は、真奈美の反応に違和感を覚えていた。
そして、飼犬であるドーベルマンに真奈美を襲わせたあの日の後、何か別の出来事があったに違いないと考え始めた。
『ねえ、真奈美ちゃん。私と会わないかしら。』
「・・・」
再び沙夜子に会えば、次はどんな目に遭うかわからない・・しかし、そもそも沙夜子に興味を持ったのは自分の好奇心からだ。
不用意に沙夜子の後を着けて犬に襲われたのも、自分の軽率さが災いしたのではないのか。
沙夜子は、興味を示す真奈美を信じて、カミングアウトして見せたのではないのか?
『真奈美ちゃん・・ うちのベルちゃんね、・・あ、ドーベルマンのことなんだけど』
真奈美は一瞬ドキッとした。
(ドーベルマン・・ 私が初めて抱かれた相手・・ 大事なバージンを奪って行ったワンちゃん・・)
『貴方の事が忘れられないみたいなの。毎日、毎日、寂しそうに・・貴方を思って鳴いているの』
「私を思って・・?」
『そうなの、 貴方のことが欲しい、欲しいって、鳴くのよ・・ 』
真奈美は、いつの間にか熱く火照り、じんじんとむず痒くなった股間を沈めようと、谷間に沿って指を滑らせる自分に気が付いた。
頭の中では、そのドーベルマンのたくましく固い筋肉質の上腕や厚い胸板を思い浮かべながら、締め付けるように抱かれている自分を想像していた。
「鳴いてるんですか、毎日・・」
『うふふ・・ 真奈美ちゃん、ベルに会ってくれないかしら・・ あたし、毎晩ベルの相手を務めてるの・・でも、ベルは寂しさを癒すことが出来ないの』
真奈美の指は、蜜を湛えて赤く紅潮した陰唇をかき分けながら、激しく出し入れを繰り返していた。
『あたしではベルを満足させられないのよ・・』
「はああ・・ そんな・・ねえさんは大人の女の人で・・私なんかより、ずっとセクシーで、グラマーなのに・・」
真奈美は、帰って来たままの制服姿でオナニーを始めたので、パンティーやスカートに愛液の濡れたシミが付いてしまった。
(いけない! スカート脱がないと・・)
『ううん、ベルはね、恋をしてるの。あなたを愛してしまったのよ・・!』
「ど・・どうして・・ そ・・そんな、動物と人間なんですよ・・あたしが・・あたしなんか・・」
下ろしたスカートは足首に残った状態で、真奈美はいつの間にか跪き、右手に受話器を持ち、左手でヴァギナやクリトリスを愛撫している。
玄関の床には、愛液の滴が点々と滴り落ちている。
『動物って言ったって、トカゲやカエルじゃないのよ。人間も同じ、哺乳動物同士じゃない。しかも、犬は太古の昔から人と共存してきたのよ』
沙夜子は続けた。
『犬はいろんな場面で、人間の役に立って来たのよ。あるときは狩りの道具になり、不自由な人の目や手足になり、寂しいときは話し相手になり・・』
「そういえば、そうだわ・・ 人と犬は、友達以上の関係に・・ 家族の様にして暮らしてきたのだわ」
『そう。あるときは失恋した悲しみを、恋人がいない寂しさを癒すために・・ 犬と話したり、犬に当たったり・・ 犬を求めたり・・』
「犬を求める・・」
真奈美は、ベルを求める自分と、ベルの激しい腰づかいを想像しながら、尻を突き出すようにしてオナニーを続けた。
時々、小水がまるで潮を吹くように飛び出し、床にいくつもの小さな水たまりを作って行った。
『そう、犬を求め・・ そして犬に慰められ。』
「犬に慰められる・・」
『ふふ、逆だってあるのよ。犬に求められ・・ そして犬を慰めて。』
「犬に求められる・・」
真奈美は、土佐犬を思い出していた。
近隣公園の一角の、使われなくなった古い公衆便所の中で、真奈美は土佐犬に何度も求められ、まる半日監禁状態で抱かれ続けたのだ。
「ああ・・ いい・・」
真奈美は、ついうっかり喘ぎ声を漏らしてしまった。
沙夜子の口調が、だんだんと淫猥な響きを帯び始めていた。真奈美も、それに感化され、すっかり欲情してしまっていた。
『聞こえる・・? 今・・あたしの背後から・・ 』
ハフッ、ハフッと荒々しい呼吸音とともに、ガサガサと床や布を引っ掻く音が聞こえる。
『うあ・・ ああーっ・・』
突然、沙夜子は淫靡なよがり声を上げた。
すると、受話器の向こう側からは、激しく卑猥な打音が聞こえ始めた。 パチュン、パチュン、パチュン、パチュン・・
『ベルは・・ 近頃は一日のうち何度も私を求めるの・・ ああ〜・・ でも、ちっとも満足してくれなくて・・ オオ・・ あたし・・おかしくなっちゃう・・』
「ああ・・ ねえさん、ねえさん・・ ごめんなさい、あたしがベルを狂わせちゃったんだわ」
『真奈美ちゃん、助けて・・ あたし、壊れちゃいそうよ・・ ああー・・』
「ハア、ハア・・ 私・・ 私がベルの相手するから・・ 」
『本当! ベル、きっとすごく喜ぶわ・・ あっ!ぐうッ・・ あ、明日、私の屋敷に・・来て・・もらえるかしら・・ はああああ・・』
「・・はい・・ 行きます・・」